グーグルの自社製サーバーチップ開発の真偽−現在は検討中の段階
インテルやAMDはまだ動揺するような段階ではないようだ。
グーグルが自社製のサーバーチップの生産を検討しているとされる噂が流れている。このニュースを聞いて半導体事業のパイオニアであるインテルやAMDは驚いたかもしれないが、おそらく動揺はしていないだろう。
Bloombergのサイトの記事によれば、グーグルは、数百万にも及ぶデータセンターサーバーを、ARMによって開発されたチップを使って稼働するつもりであると示唆されている。ARM製のチップは低出力で、主にスマートフォーンやタブレット、その他の携帯機器などに使われているが、典型的にはサーバー・プロセッサーとはならない。
他の大規模なデータセンターを運営する会社と同様、グーグルは先行的かつ継続的なコストの節減のため、主流であるx86ベースのユニットの代わりにARMベースのサーバーを展開する可能性について継続的に検討を行っている。MarvellやCalxeda、AMDなどを含む多くのシリコン会社は、積極的にこういったARMサーバー開発への介入のチャンスをつかもうとしている。
つまり、こうした目的のために、グーグル自身が独自のプロセッサーを開発する必要はあまりないのである。すでにインテルのプロセッサー内には、特定の作業のためのサーバーのマザーボードがあるので、全般的にサーバーを使う際の調整がそれほど多くないのだ。
ところが、チップの開発となると、金銭面で話が大いに変わってくる。先行投資の費用はあまりにも高く、グーグルほどの大きな会社であっても生産する際には会社まるごと一つよりももっと大きな経済力が必要となるだろう。半導体コンサルティング会社Insight 64の研究員であるネイサン・ブルックウッドは言う。
「グーグルのような会社が自社製の「プロセッサー」を使う理由としてただ一つ言えるのは、独占所有権のあるアルゴリズムを、ソフトウェア内よりむしろシリコン内にいくつか内蔵することだ。」ブルックウッドはReadWriteに語った。「たとえそうであるとしても、パフォーマンスや出力面あるいは両方の利点については、今噂されていることと同様にグーグルは説明を強いられるだろう。」
簡潔にまとめると、将来的にグーグルがARMサーバーを採用するのか、ということについてブルックウッドはほぼ間違いないと言う。しかしグーグルがARMサーバーのためのチップ自体を開発するかということについては、おそらくそれはないない、ということになる。
インテル、AMD、グーグルはこのブルームバーグの記事について公式に発言はしていない。
トップ画像提供:Robbie1(Flickより), CC 2.0
Michael Singer
[原文]