しかし、そこに、アルベルト・ザッケローニという監督が日本代表の監督に就任して、守備ブロック、という事だけではなく、本来の守備ブロック、という事をすぐに導入してくれた事により、その時から、日本代表もしくは日本サッカーというのは、短くて5年、長くて10年、一気に時間を取り戻す事ができた、そのように個人的には感じています。今でこそ、それは、日本代表でもJリーグのクラブでも、当たり前のようにやられるようになっていて、スタンダードとなっていますが、そのターニングポイントはザックの存在だったように思います。

もちろん、ザックという存在が日本のサッカーに訪れなくても、早ければ3年、遅ければ5年、それぐらいにはそれがスタンダードとなっていたかなとは思っていますが、つまり、その時間を短縮してくれた、という事ですね。という事で、アルベルト・ザッケローニの現時点での最大の功績は、コンパクトな守備ブロック、という、欧州のスタンダードを日本代表や日本サッカーにもたらしてくれた、という事だと言えると思っています。その時間を短縮してくれた事によって、日本のサッカーは世界のサッカーと並ぶスタートラインに立つ事ができた、それはとても大きな事だったと思います。