◆JPFA CSC Jリーグセカンドキャリア問題
和久井です。
今回は、日本サッカーが抱えるセカンドキャリア問題を考察してみました。この問題に対し積極的に活動するCSC(Jリーグキャリアサポートセンター)、JPFA(一般社団法人日本プロサッカー選手会 労働組合日本プロサッカー選手会)の取り組みを基に、見ていきたいと思います。
以下JPFAの活動と提唱するセカンドキャリア問題(2011年2月3日)を抜粋した文章です。
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JPFAは、選手の地位向上に関する問題への取り組みのみならず、全国各地でのサッカークリニックや各種チャリティー活動など、社会貢献活動にも積極的に取り組んでいます。
Jリーグが設立されてから早くも20年近くになり、多くの元Jリーガー、元日本代表選手が生まれておりますが、彼らの引退後、セカンドキャリアにおける経済的困窮、サッカー界における雇用機会の欠乏について、当会は、日本サッカー界の最も大きな課題であると考えております。
例えば、プロ野球であれば、プロサッカーと比較して、平均現役期間が長い上、高額な平均年俸を受け取るほか、退職金制度や年金制度が完備されております。また、昨今注目が著しいプロゴルフにおいても、プロサッカーと比較して、圧倒的に長い現役期間を送れることや、スポーツ実施人口の多さからティーチングプロなどの職業安定制度が存在します。
当会が行った全クラブ訪問においても、選手のセカンドキャリアに対する不安から、年金退職金制度等のセカンドキャリアにおける金銭給付制度の実現に関し、全クラブから強い要望が出ておりました。現役選手はもちろんですが、将来Jリーグ、そして日本代表を目指す子供たちのためにも、選手のセカンドキャリアにおける金銭給付制度の実現は絶対に必要です。
しかし現在、資金が乏しく十分な金銭給付が選手に出来ておらず、JFA及びJリーグに対して、選手のセカンドキャリアにおける金銭給付制度の確立を要望しています。
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以下、CSCの活動です。
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引退した選手がその後も自立して社会生活を営んでいけるように、また、現役で活躍している間も充実した選手生活を送ることができるように、Jリーグは、JPFAと手を組んで選手の将来をバックアップできる体制を構築、2002年4月、Jリーグキャリアサポートセンター(CSC)を設立しました。
現在CSCは「若手選手教育」に取り組んでいます。新加入直後の「新人研修」に始まり同年中のフォローアップ研修、
Jクラブの導入研修(クラブ理念の浸透、事業全般の理解)実施サポート
Jクラブスポンサーへのインターンシップ教育サポート
ボランティア実施後面談サポート
2年目、3年目の選手に対するリフレッシュ研修
「キャリアデザイン(目標設定)研修」「プロ意識啓発研修」「メディアトレーニング(コミュニケーション研修)」「リスクマネジメント研修」、「パソコン講座 初級」「税務講座」「英会話 初級」などを実施します。
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JPFA選手協会とCSCサッカー協会、各々で選手のセカンドキャリアをサポートをしていて、選手にとっては貴重な団体だと僕自身は認識しています。その上で、個人的な見解を書いていきたいと思います。
JPFAは、主に選手の雇用先拡大と退職給付金の確保に力を注ぎ、CSCは主に選手自身の自立と社会性を育む場所を提供しているようです。
サッカー分野でも、現在のスポーツ産業においても、「資本」「制度」「人材」の3つは必要不可欠でありどれも日本では不安定だと思います。その中でも最も早期に改善すべきなのは「人材」であり、「人材育成」にあると思っています。
また「人材」における大きな要素は、「スポーツマネージメント」であり、特にビジネスに優れた人材が求められているように思います。サッカーの分野においても、仮に今、制度改革や直接的な公共投資が行われても、それを最大限にするのは人材にあります。
こうした個人的見解から、CSCの活動は特に大きな存在だと感じていました。しかし、近年サッカー協会におけるCSCへの予算削減が発生したようで、セカンドキャリア問題に拍車をかけたように見受けられます。大きくみれば、サッカー界やスポーツ全体、将来的にも大きな影響を及ぼすと予想します。
セカンドキャリア問題において僕が重要視しているのは、グローバル感覚、マネージメント、ビジネスなどの能力を養う人材の育成であり、セカンドキャリアに対する危機感も鍵になると思います。同時にスポーツの仕組みを理解し、社会性、自立性を育んでいくことがアスリートのセカンドキャリアにおいて重要になると思います。
必ずしもセカンドキャリアにおいてスポーツ事業に携わる訳ではないですが、これらはすべての仕事に精通するものであり、競合や連携、自己管理、問題→修正→実行など選手たちが日々サッカーで育んでいる能力はその人材育成によって、より社会においての価値を高めるくれると思います。
そもそも選手がセカンドキャリアを求めていく上で、社会におけるその選手の価値を見出せなければ、本質的な問題解決にはならないと思います。
サッカー界はこうした人材を育てながら、引退した選手がクラブの運営や経営に直接的に関わるだけでなく雇用先や退職金などのセカンドキャリア問題も含めて、将来的に制度や資本を彼らの手で直接・間接的に生み出していくのではないでしょうか。
クラブ、サッカー協会、選手協会各々で意見があるとは思いますが、日本サッカー界発展のためにもセカンドキャリア問題が前進することを願っています。
今回は、日本サッカーが抱えるセカンドキャリア問題を考察してみました。この問題に対し積極的に活動するCSC(Jリーグキャリアサポートセンター)、JPFA(一般社団法人日本プロサッカー選手会 労働組合日本プロサッカー選手会)の取り組みを基に、見ていきたいと思います。
以下JPFAの活動と提唱するセカンドキャリア問題(2011年2月3日)を抜粋した文章です。
JPFAは、選手の地位向上に関する問題への取り組みのみならず、全国各地でのサッカークリニックや各種チャリティー活動など、社会貢献活動にも積極的に取り組んでいます。
Jリーグが設立されてから早くも20年近くになり、多くの元Jリーガー、元日本代表選手が生まれておりますが、彼らの引退後、セカンドキャリアにおける経済的困窮、サッカー界における雇用機会の欠乏について、当会は、日本サッカー界の最も大きな課題であると考えております。
例えば、プロ野球であれば、プロサッカーと比較して、平均現役期間が長い上、高額な平均年俸を受け取るほか、退職金制度や年金制度が完備されております。また、昨今注目が著しいプロゴルフにおいても、プロサッカーと比較して、圧倒的に長い現役期間を送れることや、スポーツ実施人口の多さからティーチングプロなどの職業安定制度が存在します。
当会が行った全クラブ訪問においても、選手のセカンドキャリアに対する不安から、年金退職金制度等のセカンドキャリアにおける金銭給付制度の実現に関し、全クラブから強い要望が出ておりました。現役選手はもちろんですが、将来Jリーグ、そして日本代表を目指す子供たちのためにも、選手のセカンドキャリアにおける金銭給付制度の実現は絶対に必要です。
しかし現在、資金が乏しく十分な金銭給付が選手に出来ておらず、JFA及びJリーグに対して、選手のセカンドキャリアにおける金銭給付制度の確立を要望しています。
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以下、CSCの活動です。
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引退した選手がその後も自立して社会生活を営んでいけるように、また、現役で活躍している間も充実した選手生活を送ることができるように、Jリーグは、JPFAと手を組んで選手の将来をバックアップできる体制を構築、2002年4月、Jリーグキャリアサポートセンター(CSC)を設立しました。
現在CSCは「若手選手教育」に取り組んでいます。新加入直後の「新人研修」に始まり同年中のフォローアップ研修、
Jクラブの導入研修(クラブ理念の浸透、事業全般の理解)実施サポート
Jクラブスポンサーへのインターンシップ教育サポート
ボランティア実施後面談サポート
2年目、3年目の選手に対するリフレッシュ研修
「キャリアデザイン(目標設定)研修」「プロ意識啓発研修」「メディアトレーニング(コミュニケーション研修)」「リスクマネジメント研修」、「パソコン講座 初級」「税務講座」「英会話 初級」などを実施します。
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JPFA選手協会とCSCサッカー協会、各々で選手のセカンドキャリアをサポートをしていて、選手にとっては貴重な団体だと僕自身は認識しています。その上で、個人的な見解を書いていきたいと思います。
JPFAは、主に選手の雇用先拡大と退職給付金の確保に力を注ぎ、CSCは主に選手自身の自立と社会性を育む場所を提供しているようです。
サッカー分野でも、現在のスポーツ産業においても、「資本」「制度」「人材」の3つは必要不可欠でありどれも日本では不安定だと思います。その中でも最も早期に改善すべきなのは「人材」であり、「人材育成」にあると思っています。
また「人材」における大きな要素は、「スポーツマネージメント」であり、特にビジネスに優れた人材が求められているように思います。サッカーの分野においても、仮に今、制度改革や直接的な公共投資が行われても、それを最大限にするのは人材にあります。
こうした個人的見解から、CSCの活動は特に大きな存在だと感じていました。しかし、近年サッカー協会におけるCSCへの予算削減が発生したようで、セカンドキャリア問題に拍車をかけたように見受けられます。大きくみれば、サッカー界やスポーツ全体、将来的にも大きな影響を及ぼすと予想します。
セカンドキャリア問題において僕が重要視しているのは、グローバル感覚、マネージメント、ビジネスなどの能力を養う人材の育成であり、セカンドキャリアに対する危機感も鍵になると思います。同時にスポーツの仕組みを理解し、社会性、自立性を育んでいくことがアスリートのセカンドキャリアにおいて重要になると思います。
必ずしもセカンドキャリアにおいてスポーツ事業に携わる訳ではないですが、これらはすべての仕事に精通するものであり、競合や連携、自己管理、問題→修正→実行など選手たちが日々サッカーで育んでいる能力はその人材育成によって、より社会においての価値を高めるくれると思います。
そもそも選手がセカンドキャリアを求めていく上で、社会におけるその選手の価値を見出せなければ、本質的な問題解決にはならないと思います。
サッカー界はこうした人材を育てながら、引退した選手がクラブの運営や経営に直接的に関わるだけでなく雇用先や退職金などのセカンドキャリア問題も含めて、将来的に制度や資本を彼らの手で直接・間接的に生み出していくのではないでしょうか。
クラブ、サッカー協会、選手協会各々で意見があるとは思いますが、日本サッカー界発展のためにもセカンドキャリア問題が前進することを願っています。
関連情報(BiZ PAGE+)
ブラジルでプロ生活スタート。アルビレックス新潟・スロベニア・オーストリア・チェコ・エストニア等欧州リーグを中心にプレー。日本人史上最長の海外キャリアを持つ