3月にロブ・ヒルに逆転負けを喫した粕谷優介、捲土重来ジャクエス・マースターズ戦から再浮上を目指す (C) MMAPLANET

写真拡大

24日(金・現地時間)、香港のアジア・ワールドエキスポで開催されるLFC10。LFCフェザー級チャンピオン川那古祐輔が、豪州のロブ・リシタの挑戦を受ける他、日本から彼の同門=粕谷優介、さらにパンクラスから大石幸史も出場する。

急遽出場が決まった大石の対戦相手ロブ・ヒルは、前回大会で安藤晃司とライト級次期挑戦者決定戦で判定負けを喫したが、3月に粕谷を逆転のリアネイキドチョークで仕留めているアグレッシブなファイターだ。殴って良し、寝て良しのオールラウンダーは日本人ファイターに勝ち越し、LFC戦績を五分に戻そうと、より積極的なファイトを仕掛けてくるに違いない。

そのヒルに敗れ、LFC敗戦デビューとなった粕谷だが、川那古も安藤もLFC初戦では黒星を喫しており、2戦目から盛り返してきた。アジア太平洋地域の相手も安易に考えることはできないことを肌で知ったことで捲土重来を期す粕谷は、ジャクエス・マースターズと戦う。マースターズはポリネシア系ニュージーランド人でラグビー出身、ミドル級やウェルター級で戦ってきた。立ち技の世界でいえば、K-1などポリネシア系ファイターは強さと脆さを抱えているケースが間々見られたが、とにかく瞬発力はけた外れ……というケースは多いので、特に試合開始直後の打撃は警戒したい。

日本人以外のカードで注目は、川那古とフェザー級王座を争ったジー・シェンがバンタム級2戦目で、MMA4戦目のフィリピン人ファイター=ルエン・カタランと対戦する。この試合の10日後に24歳となる彼の兄レネはフィリピン散打界を代表するファイターで、兄の影響で散打やムエタイのトレーニングを積んでいたルエンは散打世界大会3位という実績を18歳のときに残している。

ジー・シェンは7月には演武堂のケージ大会のフェザー級マッチで吉田幸治に敗れているが、荒い打撃とギロチンを得意とした中国の有力株だ。同じ散打出身として、中国の面子に掛けてもフィリピン人散打ファイターには負けられないところだ。勝負の行方はルエンの寝技の習得にかかってくるだろう。
LFC10対戦カードはコチラ