ウイスキー製造の技術がいきる焼酎とは?
焼酎とウイスキーの違いをご存じだろうか。焼酎は和酒でウイスキーは洋酒と即答できるものの、酒造過程の違いを明確に説明するのは難しく思う筆者。
ところが最近、麦焼酎なのに樽貯蔵工程などの製法やブレンドにおいて、ウイスキーのノウハウがいきている焼酎の存在を知る。オエノングループ 福徳長酒類株式会社の焼酎『博多の華 三年貯蔵』である。
いったいどんな味なんだろう。
そもそも焼酎とウイスキーの酒造の違いはなんだろう。
湧いてくる疑問に対して、福徳長酒類株式会社の担当者に回答してもらった。
「アルコール発酵とは、酵母が糖を分解して、アルコール+炭酸ガスに変えることです。穀物を原料とする焼酎とウイスキーは、穀物中のでんぷん質を『糖化』して糖に変えないと、酵母の“エサ”がないためアルコール発酵が起きません。そのため、穀物中のでんぷん質を糖類に変える必要があります。これを『糖化』と言います。この『糖化』の方法が、ウイスキーと焼酎では異なり香りや味わいの違いに影響します。各酒類の糖化は以下の通りです」
・ウイスキーの場合
「モルトウイスキーは、大麦を発芽させた麦芽を使い、発芽時に生じた糖化酵素がでんぷん質を糖に変えます」
・焼酎の場合
「焼酎は麹菌(こうじきん)を大麦に生育させて、麹菌が造る酵素ででんぷん質を糖に変えます」
なるほど。焼酎とウイスキーは同じ大麦を原料とする蒸留酒だが、『糖化』の過程で、麹を使うかどうかが違うということだ。
では『博多の華 三年貯蔵』はどうやって造られたのだろう。
「『博多の華 三年貯蔵』は、厳選した大麦のみを原料とした蒸留酒からできています。この商品は、3年以上の樽貯蔵原酒と(中には結構長い熟成の原酒も使用しています)、ステンレスタンク熟成の焼酎原酒をブレンドし、バランスをとっています。ちなみに、公正競争規約上は3年以上熟成させたものを50%以上使用すれば、長期貯蔵酒と言えますが、この商品は100%三年貯蔵以上のものを使用しているのが贅沢な点です」
ロックでいただいた『博多の華 三年貯蔵』は、確かに奥ゆかしい深みがあり、まろやかでありながら、フルーティーな香りがしてきて華やかだ。おいしいので、アルコール度数が高いことをつい忘れてしまい、飲み進んでしまう。
グラスに入った『博多の華 三年貯蔵』は、美しい琥珀(こはく)色。普通の麦焼酎とは表情が違う。
「一般的な麦焼酎は無色透明で、貯蔵期間は数カ月〜一年程度です。しかし『博多の華 三年貯蔵』は、樽貯蔵している間に抽出された樽成分の色のため、琥珀色になりました」
「樽貯蔵した原酒を使用したお酒は、他社でも造られているのですが、熟成させる間は売ることができませんし、貯蔵する場所が必要、手間ひまがかかるブレンドや精製などの経験と技術が必要なため、どの会社でも造るわけではないものです」
スコットランドにあるウイスキー工場を彷彿とさせられる、赤レンガ造りの久留米工場でゆっくりと造られている『博多の華 三年貯蔵』。大切に育てられ、消費者の手に届いているのだ。
「当社は、過去にグレーンウイスキーを製造していました。そのノウハウを活かし、長年培ってきた本格焼酎の技術と融合させた『三年貯蔵』を造ったのです」
最後に。2004年から5年連続でモンドセレクション金賞受賞、2009年に最高金賞を受賞をした『博多の華 三年貯蔵』と、2011年に初出品でモンドセレクション最高金賞を受賞した『はるしずく』を詰め合わせたプレミアムギフトが、11月1日より全国で発売されている。麦焼酎がお好きな方へ、飲み比べができる最高の贈り物になるのではないだろうか。
(W. Season/studio woofoo)
ところが最近、麦焼酎なのに樽貯蔵工程などの製法やブレンドにおいて、ウイスキーのノウハウがいきている焼酎の存在を知る。オエノングループ 福徳長酒類株式会社の焼酎『博多の華 三年貯蔵』である。
いったいどんな味なんだろう。
そもそも焼酎とウイスキーの酒造の違いはなんだろう。
「アルコール発酵とは、酵母が糖を分解して、アルコール+炭酸ガスに変えることです。穀物を原料とする焼酎とウイスキーは、穀物中のでんぷん質を『糖化』して糖に変えないと、酵母の“エサ”がないためアルコール発酵が起きません。そのため、穀物中のでんぷん質を糖類に変える必要があります。これを『糖化』と言います。この『糖化』の方法が、ウイスキーと焼酎では異なり香りや味わいの違いに影響します。各酒類の糖化は以下の通りです」
・ウイスキーの場合
「モルトウイスキーは、大麦を発芽させた麦芽を使い、発芽時に生じた糖化酵素がでんぷん質を糖に変えます」
・焼酎の場合
「焼酎は麹菌(こうじきん)を大麦に生育させて、麹菌が造る酵素ででんぷん質を糖に変えます」
なるほど。焼酎とウイスキーは同じ大麦を原料とする蒸留酒だが、『糖化』の過程で、麹を使うかどうかが違うということだ。
では『博多の華 三年貯蔵』はどうやって造られたのだろう。
「『博多の華 三年貯蔵』は、厳選した大麦のみを原料とした蒸留酒からできています。この商品は、3年以上の樽貯蔵原酒と(中には結構長い熟成の原酒も使用しています)、ステンレスタンク熟成の焼酎原酒をブレンドし、バランスをとっています。ちなみに、公正競争規約上は3年以上熟成させたものを50%以上使用すれば、長期貯蔵酒と言えますが、この商品は100%三年貯蔵以上のものを使用しているのが贅沢な点です」
ロックでいただいた『博多の華 三年貯蔵』は、確かに奥ゆかしい深みがあり、まろやかでありながら、フルーティーな香りがしてきて華やかだ。おいしいので、アルコール度数が高いことをつい忘れてしまい、飲み進んでしまう。
グラスに入った『博多の華 三年貯蔵』は、美しい琥珀(こはく)色。普通の麦焼酎とは表情が違う。
「一般的な麦焼酎は無色透明で、貯蔵期間は数カ月〜一年程度です。しかし『博多の華 三年貯蔵』は、樽貯蔵している間に抽出された樽成分の色のため、琥珀色になりました」
「樽貯蔵した原酒を使用したお酒は、他社でも造られているのですが、熟成させる間は売ることができませんし、貯蔵する場所が必要、手間ひまがかかるブレンドや精製などの経験と技術が必要なため、どの会社でも造るわけではないものです」
スコットランドにあるウイスキー工場を彷彿とさせられる、赤レンガ造りの久留米工場でゆっくりと造られている『博多の華 三年貯蔵』。大切に育てられ、消費者の手に届いているのだ。
「当社は、過去にグレーンウイスキーを製造していました。そのノウハウを活かし、長年培ってきた本格焼酎の技術と融合させた『三年貯蔵』を造ったのです」
最後に。2004年から5年連続でモンドセレクション金賞受賞、2009年に最高金賞を受賞をした『博多の華 三年貯蔵』と、2011年に初出品でモンドセレクション最高金賞を受賞した『はるしずく』を詰め合わせたプレミアムギフトが、11月1日より全国で発売されている。麦焼酎がお好きな方へ、飲み比べができる最高の贈り物になるのではないだろうか。
(W. Season/studio woofoo)