「内定基準を厳しくして、内定者の質に満足」、2010年卒の新卒採用活動に関する企業の見方が明らかになった。

 毎日コミュニケーションズ(東京都千代田区、中川信行社長)が1350社から回答を得たアンケート調査結果によると、2010年卒の新卒活動に関して、内定基準を「昨年(09年卒採用)より厳しくした」が56.8%となり、昨年の17.5%から大幅な増加となった。「昨年並み」は41.2%(前年比35.6ポイント減)、「昨年より基準を緩くした」は1.6%(同3.7ポイント減)だった。

 内定者に対する満足度では、「質・量とも満足」が5割を超えた(50.9%、前年比17.7ポイント増)。質に満足と回答した企業(「質・量とも満足」+「質は満足・量は不満」)は7割(70.4%)を超えており、採用人数を減らし、質を重視した採用活動となった企業が増加したようだ。

 今年の採用活動全体の印象では、「厳しかった」(「昨年より厳しかった」+「昨年並みに厳しかった」)が、54.0%(前年比31.1ポイント減)。一方、「楽だった」(「昨年より楽だった」+「昨年並みに楽だった」)は46.0%(同31.1ポイント増)で、依然として「厳しかった」がやや優勢となっており、特に中堅・中小企業を中心に、新卒採用が容易になったわけではないことを示している。

 2011年卒の採用活動に関しては、採用難易度は「今年度並み」が67.0%、採用数は「今年度並み」が76.3%との見通しを持つ企業が大半となっている。

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