ドラマではしくじったが、「格付け」は盤石のGACKT

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 GACKTの出ない「格付け」なんて、と思った人が多かったのか--。9月26日に放送された「芸能人格付けチェック 秋の3時間半スペシャル」(テレビ朝日/朝日放送制作)の視聴率は10・8%(ビデオリサーチ調べ・関東地区、世帯:以下同)に終わった。決して低い数字ではないのだが、2018年にスタートした「秋のスペシャル」としては過去最低だという。本当にGACKTのせいなのか。

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【写真を見る】低視聴率を招いた一因となったゲストとは

「格付け」と言えば、元々はダウンタウン・浜田雅功の初の単独レギュラー番組「人気者でいこう!」(テレ朝/朝日放送制作)の1コーナーにすぎなかった。2001年9月に番組は終了したが、05年1月3日に「格付け」を特番として放送。初回こそ視聴率は10・2%だったが、08年に元日の放送となってからは常に15%超、今年も第2部が19・7%を記録している。いまや正月名物と言ってもいい。ところが、今年3月の春のスペシャルは12・9%、そして秋が10・8%という数字だった。民放プロデューサーは言う。

ドラマではしくじったが、「格付け」は盤石のGACKT

「正月スペシャルと比べ春と秋の数字が低いのは、確かにGACKTがいないからでしょう。もっとも、春と秋のスペシャルに彼がいないのは今に始まったことではありません」

 言われてみればそうだったかも。なぜ春と秋にGACKTを出さないのだろう。

「GACKTは09年から正月スペシャルに出演しており、連勝記録は87に達しています。正月に加え春と秋にも登場したら、視聴者だって飽きるでしょう。元日の視聴率20%を狙うために春と秋には出演させないのだと思います」

「格付け」がスタートしてすでに20年以上が過ぎた。

コスパのよい番組

「『格付け』を制作する大阪の朝日放送にとっては、キー局のテレ朝に大きな顔ができる番組であり、しかも重要な収入源です。最初から最後までスタジオ収録なのでロケもない。かかるお金といえば、まず推定800万円と言われる浜田の出演料。そしてゲストはどれだけ豪華でも最高1人100万円と見て全員合わせても1000万円程度。あとはスタッフの人件費と制作に吉本興業が入っているのでそのための支出も必要ですが、5000万円もあれば十分です。クイズに使用する高級ワインやストラディバリウスの賃貸料、料理人への協力費などは大した額ではありませんから、費用対効果は計り知れません」

 とはいえ、視聴率10%ギリギリではテレ朝に大きな顔もできなくなるのでは?

「今回不調だったのは裏番組が強かったこともあると思います。日本テレビは『1億人の大質問!?笑ってコラえて!3時間スペシャル』、フジテレビは『踊る大捜査線』シリーズのスピンオフ映画『交渉人 真下正義』を持ってきました。なによりTBSの『アジア大会 愛知・名古屋』は金メダルラッシュの大盛り上がりで、この日もフェンシングの女子フルーレ団体で日本が優勝し、視聴率は12・4%(19:30~21:24)でしたから」

 さらに大きな理由がある。

カクテル、獅子舞、ビーフカレー

「今回の『格付け』は設問がよくなかったと思います。正月特番でよく出されるのは“ワイン”の飲み比べと“牛肉”食べ比べですが、これらは石田純一らを筆頭とするセレブな芸能人が、ウンチクを傾けながら自信ありげに回答するも間違ってしまうところに視聴者はスッキリするわけです。ところが、今回はそれが乏しかった」

 チェック1は「カクテル」で、世界一のバーテンダーが作ったカクテルと番組ディレクターが初めて作ったカクテルを飲み比べ、世界一のカクテルを当てるというものだった。

「そんなに馴染みのある飲み物じゃないですよ。もちろん高級ワインだって知らないという人もいるでしょうけど、普通のワインなら誰もが知っています。でも、カクテルなんて世界一のバーテンが振ったものとそうでない人が振ったものとで、どの程度の差があるかなんで分かりませんよ」

 チェック2は「獅子舞」、チェック3は「ストラディバリウス」、チェック4は「ジャズバンド」、チェック5は「バトントワーリング」、そして最後のチェック6は「ビーフカレー」だった。

「ストラディバリウスは正月でもおなじみですが、獅子舞やバトントワーリングなんて普段から比べて見たことなんてありませんし、そもそも基準が分からない。最後のビーフカレーはカレー激戦地・神保町(東京・千代田区)の有名店『ボンディ』が正解で、ロケ弁の定番『オーベルジーヌ』は不正解というものでした。でもね、『オーベルジーヌ』だってロケや収録時の弁当としては人気ナンバーワン。ひょっとしたら『ボンディ』よりも美味いかもしれません。みんなが大好きなカレーだからこそ、設問として不適格だと思います。“視聴者が同時体験できて我が身で考える”というコンセプトから離れてしまったように思います」

 まだある。

「キャスティングも気になりました。キムラ緑子は9月初めにSNSで政府の外国人政策に抗議した投稿が物議を醸したばかりで緊張が走りましたし、GACKTの代わりを務めるはずの龍玄とし(X JAPAN・Toshlのバラエティ名義)も不正解を連発、アイドルも王道の“坂道”でなくCUTIE STREET。そのほかも、田村淳、ヒコロヒー、シソンヌの長谷川忍などクセ強のタレントが多く、“エラい人が間違うのを小馬鹿にして溜飲を下げる”という楽しみに乏しかった」

 これだけ不安要素がありつつも、二桁の視聴率を取ったのはむしろすごい。

「今回は特に設問がひねりすぎ。そして『アジア大会』を軽く見ていたと思います。作り手の思い上がりに視聴者は敏感です。来年の正月スペシャルまでに立て直してもらいたいですね」

デイリー新潮編集部