発売される「トランプ政権の内なる戦い」

写真拡大

 米国の第1次トランプ政権で国家安全保障担当大統領補佐官を務めたハーバート・マクマスター氏の回顧録「トランプ政権の内なる戦い--国家安全保障の真実」(中央公論新社)が25日、発売される。

 政権中枢の権力闘争や人間関係が政策決定に影響を与えた実態を描いた。

 2017年2月から1年2か月にわたって外交・安保政策の司令塔だったマクマスター氏。外交の素人だったトランプ大統領に対し、「最良の分析と複数の選択肢を提示」するために奮闘したと強調した。

 ホワイトハウス内ではトランプ氏を誘導しようとする各省庁や側近の思惑が交錯し、「政権は『内戦状態』」と評した。対中国やイラン、北朝鮮、アフガニスタン政策を巡っては、マクマスター氏は、当時のジェームズ・マティス国防長官やレックス・ティラーソン国務長官と対立。「一貫した方針の維持が困難」だったと振り返った。

 トランプ氏については、既存の考えを疑う姿勢が、中国を競争相手とみなすようにする政策転換の推進力となったと評価する一方、「支持層からの承認を求めるあまり、米国の利益を損ねることがあった」と批判した。

 マクマスター氏は、トランプ氏と何度も会談した安倍元首相について「良好な関係を築くことに最も長(た)けた世界の指導者だった」と評価した。

 四六判512ページ。4950円(税込み)。