YouTubeチャンネル登録者55万人を抱えるコスメティック田中氏。ここまで全3回にわたってその就活観を伺ってきた。

 第4回では、田中氏が28卒だったとして、就活でAIをどう使うのか、企業をどう見るのか、そして自身の経験を踏まえてどんな仕事・環境を選ぶのかを聞いた。全4回の最終回。


AIは「会社のキモさ」を教えてくれない


 --今の就活生はChatGPTなどのAIを使える時代です。田中さんが今就活生だったら、AIをどう使いますか?


 今って、めっちゃ賢いことを書いて目に留めてもらう、みたいなのはAIで全然差にならないと思うんですよね。王道の綺麗な履歴書みたいなものは、もうChatGPTとかが書いてくれると思うので。


 --企業選びも、AIに任せられる部分は増えそうですよね。


 でも、AIに企業をチェックさせても、なんか本当に悪いことは言わないと思うんですよね。忖度なのか分からないですけど(笑)


 だから逆に、「絶対にこれは嫌だ」とか「なんかキモい」とか、そういうマイナスの方向で選んでいくのは、人間がやることなのかなっていう気はします。


 僕の場合だったら、地方ではあんまり働きたくなかったので東京ばっかり受けてましたし、働いている人が本当に「ザ・社会人」っていう感じだと、なんかキモいなと思って、選考の途中でもやめたりしてました。


 そういう感覚をChatGPTに聞いても、「こういう業種で、こういう将来性があって」とか言われちゃうような気がしますよね。



AIでできた「キラキラ履歴書」のなかで目立つために


 --AIでみんなのESが横並びになるなかで、書類選考で頭一つ抜けるためには、何が必要になると思いますか?


 エリートたちと競い合っても、AIのせいでさらに差がつかなくなっているので、僕ならあえて普通とは違う尖り方をした「変人枠」を最初から狙いに行くと思います。


 例えば、「自分で掲示板サイトを立ち上げて運営」とか、「YouTubeやってます」とか、そういうユニークな実体験ですね。


 AIがどれだけ進歩しても、実際に本人が手を動かして泥臭くやってきた個人的な経験だけは、絶対に捏造できないじゃないですか。


 面接官の立場からしても、AIが書いたような「サークルで協調性を発揮して~」みたいな面白みのないESを何百枚も読まされたあとに、ちょっと不器用だけど「一人で黙々とこんな変なものを作ってました」っていう尖った履歴書が出てきたら、絶対にそっちの人間と喋ってみたいと思うはずなんですよ。