OpenAI研究員によるAI利用の中央値は「1日9万円超え」で上位10%は「1日100万円超え」

OpenAI所属の研究者によるAI利用の実態をまとめたレポートが2026年9月6日に公開されました。レポートには研究者たちによるAI使用量や用途の推移が含まれており、最先端研究機関におけるAI利用の実態が分かるようになっています。
Research acceleration: The view inside OpenAI | OpenAI
https://openai.com/index/research-acceleration-view-inside-openai/
OpenAIの社員は業務にAIエージェントを活用しており、その使用量は急速に増加しています。職種別に出力トークン(中央値)の推移を示したグラフが以下。最も大きく増加した職種は「研究員」で、2025年11月1日から2026年8月にかけて出力トークン数が124倍に増加しました。

トークン使用量を一般ユーザー向けのAPI料金に換算して1日当たりの料金の推移を示したグラフが以下。2026年8月時点のトークン使用量の中央値は1日当たり600ドル(約9万4000円)以上です。

トークン使用量の多い上位10%に限ったグラフが以下。1日当たりの料金は7000ドル(約100万円)を超えています。

研究員は複数のAIエージェントを同時稼働させています。4個以上のAIエージェントを同時稼働させる研究員の割合推移が以下。2026年8月には約70%に達しています。

2026年6月にはAIエージェントの労働時間が人間の労働時間を超えました。2026年8月中旬にはAIエージェントが人間の3.14倍働くようになっています。

AIの利用拡大に伴ってエンジニアによるコードの生産数も増加しています。2026年7月には2025年以前の平均と比べてコード生産数が7.02倍になりました。

研究員によるAI使用を用途ごとに色分けしたグラフが以下。2026年1月から2026年8月にかけて研究員1人が1日当たりに使用するAIは「コード研究および構成」で19万8200トークン、「技術的補助およびレビュー」で15万800トークン、「公開監視およびデバッグ」で13万3100トークン増加しました。

AIエージェントに割り振られるタスクは複雑化しています。以下のグラフは横軸が「人間の場合のタスク完了までの時間」で、縦軸が「人間による介入なしでタスクを完了した割合」を示しています。人間にとって時間がかかるタスクほど人間の介入なしでタスクを完了させる割合が低くなります。

タスク完了までに人間の介入がどれだけ必要かまとめたグラフが以下。「人間なら64~128時間かかるタスク」の場合、16%は介入なしで完了でき、51%は1回以上の介入で完了、26%は失敗し、7%はツールエラーが発生していました。

OpenAIは2029年9月3日にGPT-6 Astraを発表しましたが、発表以前から社内では研究用にAstraが使われていました。以下のグラフはOpenAIが実施した強化学習のうちAstra関連のモデルに対する強化学習(緑)とそれ以外のモデルに対する強化学習(青)の推移をまとめたものです。Astra関連の強化学習はHugging Faceへの攻撃発生を境に減少したことが分かります。

OpenAIは今後も「自己改善するAI」の開発に向けた進行状況を公開する姿勢を示しています。
