記者会見に臨むベッセント米財務長官(1日)=ロイター

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 【アッシュビル(米南部ノースカロライナ州)=田中俊資、坂本幸信】ベッセント米財務長官は1日、主要20か国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議の閉幕後の記者会見で、日本を名指しし「(金融緩和と積極財政を志向する)リフレ政策をやめるべきだ」と述べた。

 高市政権が進める積極財政の見直しや、円安是正に向けた日本銀行の利上げを事実上、求めた格好だ。

 ベッセント氏は、8月30日に日銀の植田和男総裁、31日に片山財務相と相次ぎ会談。米財務省の発表によると、ベッセント氏は植田氏に対して「円安が日本国内のインフレ(物価上昇)圧力の一因」と指摘。「日本が断固とした市場・金融政策上の措置を講じることを強く支持する」と伝えたとしている。植田氏はG20閉幕後の会見で、9月17、18日に開く次回の金融政策決定会合での利上げの可能性を記者から問われ、「次回の決定会合を含め、毎回の会合でしっかり議論したい」と述べた。

 財政拡張に伴う財政悪化懸念などを背景に、1日の東京債券市場で長期金利は3%超と30年ぶりの水準に上昇。その流れを受ける形で、同日の米債券市場では10年債の利回りが4・80%をつけ、2025年1月来の高水準となった。11月の中間選挙を控え、トランプ米政権は有権者の負担増につながる住宅ローン金利の上昇などを警戒している。

 G20会議は1日、2日間の日程を終えて閉幕し、全会一致が原則の共同声明は中国の反対で採択できなかった。日本からは、片山氏と植田氏が出席した。

 ◆リフレ政策=景気が低迷し、物価が継続的に下落するデフレ状態に陥った際、利下げなどの金融緩和や財政出動を通じて、過度な物価上昇を避けながら景気回復を目指す政策。リフレは、デフレを脱して過度なインフレはなっていない状態を示す「リフレーション」の略。