元凶の2人(C)共同通信社

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 SNSにかじりついて言いたいことを書き連ねているだけの高市首相には「市場との対話」などハナから無理だった、ということだ。1日の国内債券市場で長期金利の指標となる新発10年物国債利回りが上昇(価格は下落)し、ついに一時3%の節目を突破した。実に約30年ぶりの高水準に、高市首相は改めて「強い経済と財政の持続可能性の両立を実現する」と強がるだけ。インフレ放置と「責任ある積極財政」(笑)にノーを突き付ける市場に聞く耳を持たないのだから、どうかしている。

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「『責任ある積極財政』の転換を進めるに当たり、市場とのコミュニケーションを透明性高く、かつ、丁寧に行うことで、市場の信認確保も実現してまいります」──。遡ること約1カ月前、特別国会閉会を受けて開いた会見で、高市首相はそう強調した。これまで「市場との丁寧な対話」「市場からの信認確保」を何度も口にしてきたが、昨年10月の内閣発足以来、一度だって「市場との対話」を実現できたためしはない。

 その証拠に長期金利は高市首相の首相就任から約1.4%も上昇し、今や3%の大台に到達。為替も就任当初は1ドル=152円台だったが、足元は1ドル=160円台にまで円安が進んでいる。積極財政ゴリ押しの高市首相がトップに立ち、公邸でゴキブリ退治に四苦八苦している間に、日本は円・債券ともに売られ続けてきたのである。

 高市政権の財政・金融政策市場は「売り」で応じてきたのに、高市首相のスタンスは一貫して「私は悪くない」。骨太方針の原案が円安・金利上昇を招いた、いわゆる「骨太ショック」に関しても、「原案がショックの原因だと思っていない」と開き直っていた。こんな他責思考だから、市場とのコミュニケーションに幾度も失敗してきたのだ。経済評論家の斎藤満氏が言う。

「問題の本質は、日本のインフレに金利が追随していることです。主要国では、10年国債の利回りが名目成長率とおおむね一致するのが普通。日本の名目成長率は、インフレによって押し上げられ、ここ3年で平均4.3%程度。つまり、4%台ぐらいまで長期金利が上昇する余地がある。政府・日銀が4年以上もインフレを放置してきた結果、足元の金利上昇につながっているのです。予防的な引き締めを実施していればまだしも、2%以上のインフレを放置すれば、市場は低すぎる金利を調整しようとする。そこへ財政規律を無視したインフレ促進財政では、金利上昇に拍車がかかって当然です」

金利3%は「通過点」に過ぎない

 市場関係者の多くが口を揃えているように、長期金利3%は「通過点」に過ぎない可能性がある。

 政府は来年度予算の概算要求では想定金利を3.0%から3.8%に引き上げた。3.8%までの金利上昇は十分可能性があるということだ。

 年末には防衛予算の膨張、来年4月には消費税減税が待ち受ける。財源なき政策のせいで財政悪化の懸念に欠かない。財政が悪化すれば、一層、金利上昇が進んでしまう。

「根本のインフレを抑えない限り、長期金利の上昇は止まりません。国債保有者からすれば、インフレによって価値が目減りしてしまうから、売りたいし、買おうとも思わない。実勢よりも1%ほど高めに設定した想定金利を実際の金利が上回るという、過去に例のない事態に陥る恐れがあります」(斎藤満氏)

 想定以上に金利が上がれば、国債の利払い費が膨らみ、予算シナリオは崩れ去る。「責任ある積極財政」に対する市場の反乱は、まだまだ収まりそうにない。

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