「今後が見通せない」27時間経過も鎮火せず…三重・伊勢市の商店街火災 消火活動難航の背景に特有の構造
8月31日に発生した三重県伊勢市の商店街の火災は、58棟が燃え、27時間以上がたった今も鎮火には至っていません。
火事から一夜明けた、1日。
そこに広がっていたのは、見慣れた商店街の姿ではありませんでした。
「奥には明倫商店街がありますが、商店街一帯が焼けこげ、建物の骨組みがあらわになっている様子が分かります。また白い煙が立ち上り、この辺りも焦げ臭いにおいで包まれています」(アナウンサー)
消防によりますと31日午後3時15分ごろ、伊勢市の「明倫商店街」で「店舗が燃えている」などと119番通報が相次ぎました。
「建物の屋根が焼け落ちています。とても広い範囲で燃えあがっているのが分かります」(カメラマン)
火は周辺の建物へと燃え広がり、周辺に住む500人以上に、避難指示が出されました。
これまでに、けが人は確認されていません。
「寝ていたらボンッという音が聞こえたので。窓を開けたら煙が立ち上っていた」(近隣住民)
Q.どれくらい燃えさかっていた
「20~30mくらい上っていますかね、横にも全体に広がっていた」(近隣住民)発生から27時間以上が経過しましたが、いまだ鎮火には至っていません。
消防によりますと、商店街約4300平方メートルが焼失し、建物58棟が、全焼や半焼などしたということです。
70年にわたり、この地で店を構えてきた青果店の店主は、「今後が見通せない」と不安を口にします。
「煙のにおいがしてきて、外に出たら煙がいっぱいだったので、火事だって言って走って…。今は中に入れないので、荷物を取りに行きたいけどいけない状態。何も考えられない、今できることは1つずつやるしか…」(商店街で青果店を営む人)
大規模火災に火災に発展した要因は?
なぜこれほどの大規模火災に発展したのか、専門家は――。
「細い路地に店舗が密集していて、さらにアーケードがある。建物が非常に近い距離にあるので、窓から窓へと炎が伝わったり、アーケードを伝わって炎が横になびいて、延焼速度が速くなり大規模火災になった」(危機管理防災アドバイザー 田中章さん)
田中さんは、消火活動が難航した背景に、商店街特有の構造があると指摘します。
「アーケードは屋根がついているので、消防車両に積載しているはしごがあるが、2階に進入したい場合、アーケードの屋根が邪魔をして建物の中に入りづらいので、放水が建物の中に直接できないという支障がでてくる」(田中さん)
焼け落ちた建物が多いことなどから、出火原因の特定にも時間がかかるのではと話します。
「屋根や堆積物を取り除きながら調べていくが、焼損棟数が多いので時間がかかると思う。通常1カ月程度で原因が特定できるが、今回は2~3カ月くらいかかると思う」(田中さん)
鎮火に向け、27時間が経った今も続く消火活動。
警察と消防は、鎮火を待たず1日から現場検証を行っていて、出火の原因などを詳しく調べています。
