サウジ移籍を破談させた堂安律の「心変わり」 なぜ年俸16億円契約は土壇場で消滅したのか 独誌が伝えた舞台裏「移籍はほとんど決定事項だった」

サウジ移籍が目前に迫っていた堂安だが、交渉は正式合意目前で破談した(C)Getty Images
日本サッカー界で小さくない論争も読んだ堂安律のサウジアラビア移籍は、土壇場で破談の方向へと傾いたようだ。現地時間8月31日、ドイツ専門誌『Kicker』が「移籍は破談となった」と断言。フランクフルト側がアル・イテハドからのオファーを蹴ったとすっぱ抜いた。
“超”が付くほどの高年俸の支払いも話題を呼んだ。
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昨夏にフライブルクからフランクフルトへ加入し、2030年6月30日までの長期契約を結んだ堂安に対して、今夏の移籍マーケットでのフランス代表FWのムサ・ディアビの退団が濃厚となったサウジアラビア1部の強豪アル・イテハドがロックオン。当初は「リツは絶対的な存在」(アディ・ヒュッター監督談)とフランクフルト側は断固拒否の姿勢を見せたが、財政難を抱える古豪は、最大2000万ユーロ(約37億円)に達するとされた高額オファーを受けて態度を軟化。詳細を詰める段階にまで至っていた。
PSV時代にコーチとして師弟関係にあったドイツ人監督のイェンス・ヴィッシングの強い勧めもあり、堂安獲得に踏み切ったアル・イテハド側は、札束攻勢を展開。堂安に対しても年俸900万ユーロ(約16億7000万円)の複数年契約という高額オファーを提示。個人間での合意も早々に決めていた。
もはや待ったなしの情勢だった。しかし、日本代表のナンバー10の中東移籍は消滅した。一体なぜなのか。
移籍詳報について「すべてが解決し、ドウアンの移籍はほとんど決定事項だった」と伝えた『Kicker』は「フランクフルトとアル・イテハドは合意に達し、詳細も話し合われ、移籍のあらゆる取り決めも合意済みだった。サウジアラビア移籍を最終的に決定する選手のサインが残るのみとなった時に、突如として破談した」とリポート。堂安自身の“心変わり”が交渉を頓挫させたとしている。
「ドウアンは個人的な理由で、アル・イテハドへの移籍を望まなくなった。その心変わりに至った詳しい経緯はまだ分かっていない。この月曜日の夜に明らかになったのは、ドウアンが中東へ移籍しないこと、そしてフランクフルトが2000万ユーロ近い収入を失うということだけだ」
また、「ドウアンはフランクフルトの重要な戦力だった。しかし、クラブは今夏の移籍市場での収益を上げる必要があり、彼をサウジアラビアに売却することを決めていた」とクラブ側の事情を伝えた上で、こうも切り込んでいる。
「フランクフルトは今夏に資金の調達が必要だった。これまでに他の選手の売却も完了できておらず、高額オファーを受けたドウアンの移籍騒動が本格化した。クラブは、アル・イテハドとの交渉を『数百万ユーロもの移籍金を得られるチャンスだ』と認識していたが、今や別の選択肢を再検討せざるを得なくなっている」
ドイツの移籍マーケットが閉じる間際で起きたドラマチックな残留。「心変わりした」とされる堂安、そしてフランクフルトにとって、この決断がどのような価値をもたらすかは、今シーズンの“結果”で示される。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]

