「腐った白菜と薄い汁だけ」北朝鮮軍、”栄養失調で死者”が政治問題化
北朝鮮が国家的な重点事業として進める地方開発の建設現場で、動員された朝鮮人民軍兵士に深刻な栄養失調が広がり、死者も出ているとして、国防省が軍検察を投入した大規模な特別検査に乗り出したことが分かった。デイリーNKの平安南道の消息筋が25日までに伝えた。
消息筋によると、国防省の指示を受け、平安南道の「地方発展政策」関連の建設現場に投入されている人民軍部隊では、食料や被服、医薬品などを担当する後方部門を対象に、軍検察による特別検査が14日から始まった。期間は1カ月に及ぶという。
背景にあるのが、建設現場で働く兵士の深刻な健康悪化だ。すでに行われた検査では、兵士のほぼ全員が衰弱した状態で作業に従事し、約1割は「骨と皮だけ」のような重度の栄養失調で寝込んでいることが確認されたという。十分な安全装備がないまま作業を続け、死亡したケースも明らかになったとしている。
消息筋によると、兵士らは1日15時間以上の労働を強いられる一方、トウモロコシ飯さえ満足に食べられない状態に置かれているという。
(参考記事:北朝鮮「骨と皮だけの女性兵士」が走った禁断の行為)
国防省は、単なる物資不足だけでなく、兵士への補給を担当する後方部門の腐敗が事態を悪化させたとみている。「上部から支給された豚肉やコメなどを担当幹部が市場に横流しし、兵士には傷んだ白菜や干した大根葉などを使った薄い汁物だけを与えていた」との証言も出ている。
今回の検査では、こうした物資の横領や横流しを軍検察が集中的に調べる。責任を問われた幹部は軍事裁判にかけられ、重い処罰や職位剥奪を受ける可能性があるという。

