西園寺一晃氏、日本への危機感を表明「危険な道に入り込んでいる」

【新華社東京8月20日】東日本国際大学の西園寺一晃客員教授がこのほど、新華社の取材に応じ「ここ数年、日本は危険な道に入り込んでいると感じてきた。この危機感は今年の8月15日に頂点に達した」と語った。
日本が引き起こした侵略戦争は、中国人を含むアジア各国の人々に深刻な災禍をもたらした。1945年8月15日、日本は敗戦し、無条件降伏を宣言したが、81年後の現在、右翼勢力は歴史的責任を反省しないばかりか、時代に逆行し、加害の歴史をゆがめ、薄め、さらには美化しようとしている。
高市早苗首相は15日、自民党総裁として第2次世界大戦のA級戦犯を祭る靖国神社に「玉串料」を納め、全国戦没者追悼式の前に会場の日本武道館から靖国神社に向け遥拝した。西園寺氏は高市氏の遥拝について「直接の参拝に準じる」と指摘。直接の参拝と遥拝は本質的に同じであり、A級戦犯が祭られている靖国神社に手を合わせることは歴史認識の表明だと強調した。また、仮にドイツにヒトラーやナチス幹部を祭る墓や記念碑があり、ドイツの大統領や首相、政治家が赴いて敬意を表せばどうなるかと問いかけた。ドイツ国内だけでなく欧州全体で大騒ぎになり、ドイツの政権は一夜にして崩壊するとした上で「そういうことが平然と行われているところに日本の異常さが表れている」と語った。
高市氏は全国戦没者追悼式の式辞で、かつて日本が近隣諸国に対して起こした侵略戦争と深刻な災禍に一言も触れず、侵略の歴史について謝罪もしなかった。それどころか言葉遊びに興じ、前首相らが述べてきた「戦争の惨禍を二度と繰り返さない」を「戦争の惨禍を二度と繰り返させない」に改め、侵略の歴史を覆そうとした。西園寺氏は「重大な問題だ。『繰り返さない』と『繰り返させない』では意味が全く異なる。『繰り返さない』は日本が繰り返さないという意味だが、『繰り返させない』は相手、つまり日本以外の国に繰り返させないという意味になる」と説明。高市氏がかつて「あの戦争は日本の自衛戦争だった」との考えを示していたとして、式辞はこの主張を反映していると指摘し「1字の違いで『侵略戦争』と『自衛戦争』を逆転させ、『加害者』と『被害者』を逆転させた。これこそ歴史修正主義の公然たる表明である」と語った。
西園寺氏によると、日本で近年、歴史を改ざんし、逆転させる「逆流」が進んでいる。一部の教科書で「侵略」が「進出」に書き変えられたことがあり、その先には「自衛」の文字が見え隠れしているという。
長崎市の長崎原爆資料館はリニューアルを計画しており、来年3月から解説文の「南京大虐殺」を「南京事件」に改めるとしている。西園寺氏はこの動きを「歴史を直視し、歴史から経験と教訓を学び、今後の平和創造に役立てる」という本来の役割に対する裏切りであり、中国と朝鮮半島を含むアジアの人々に対する裏切りでもあると批判した。そして「言葉を変えても、厳然たる歴史の真実が変わることはない」と強調した上で、重要なのは歴史を銘記し、歴史の経験と教訓から学び、中国など周辺諸国との友好関係を重んじることであり、日本と日本国民の根本的な利益にも通じるとの考えを示した。
