広島テレビ放送

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 安芸高田市で地域の伝統を受け継ぎ、神楽に全力を注ぐ高校生がいます。県立吉田高校神楽部の「神楽甲子園」出場への道のりを追いました。

 安芸高田市の広島県立吉田高校。体育館から太鼓や笛の音が聞こえてきました。神楽部が全国大会「神楽甲子園」に向けて練習をしています。

現在部長を務めるのは2年生の住吉昭飛さん。小学校の低学年から神楽の魅力にはまっています。

■吉田高校 神楽部部長 住吉 昭飛 さん
「小さい時に地域の秋祭りで神楽を見たのがきっかけです、お面が僕は好きだったのでかっこいいなというのがあって、いつか自分も鬼をやりたいなというのがあって。」

 住吉さんは、吉田高校の探究科で、地域の活性化に貢献する取り組みなどを学んでいます。クラスの仲間と日々、勉強、クラブ活動に励む住吉さんです。

■吉田高校 神楽部部長 住吉 昭飛 さん
「一緒に行くぞ、一緒に行くぞ。」

 授業が終わると早速、仲間たちと体育館へ。2002年にできた神楽部には、現在20人が所属しています。全校生徒の1割近くにあたります。

 2025年5月には大阪万博に出演し、安芸高田市の神楽を全国にアピールしました。

 練習に集中する部員たち。神楽甲子園では大きな目標があります。

■吉田高校 神楽部 沖田 頼飛 さん
「(神楽甲子園は)年に1回なので、そこで日藝選奨(にちげいせんしょう)をもらいたい」

■吉田高校 神楽部部長 住吉 昭飛 さん
「本番の目標は、日藝選奨を取ることです」

 日藝選奨は最も優秀な団体に贈られる名誉ある賞です。

本番まであと1か月。不安を抱えるなかで練習が続きます。

■吉田高校 神楽部部長 住吉 昭飛さん
「みんな舞いやら太鼓やらをもっと磨き上げて、レベルの高いものに近づけていけたらと思う。」

 神楽甲子園開催まで、あと10日。住吉さんは部長としての責任感もあり、様々な不安が頭をよぎります。練習は思うようにいかず、住吉さんの指示が飛びます。

■吉田高校 神楽部部長 住吉 昭飛さん
「もうちょっと早く回ってほしい。セリフ覚えてない人おるし、全然来てない人もおる。甘えちゃあダメよ。練習してないのに勝てるわけない」

 全員の息を合わせる。神楽の一番難しく重要なところです。

■吉田高校 神楽部部長 住吉 昭飛さん
「焦ってるのもありますし、全員の一体感がまだないかなと、ちょっと甘いなというのを感じたので」

 住吉さんは学校だけでなく、地域の神楽団にも所属しています。週2回の練習は1日も休むことなく参加しています。

■八千代神楽団 乘田 佳穂 さん
「高校でも部長として頑張ってるのもあるし、今も熱心に毎回練習にも来て頑張ってるので、今後も(神楽を)続けてほしいなと思ってます。」

■八千代神楽団 冨田 博司 団長
「少子高齢化が進んでますから、その中で住吉くんみたいな若い子が一生懸命やってくれてるのを見るのは、うれしいです。本当ににうれしいです」

 地域からの大きな期待を背負う住吉さんです。

 神楽甲子園が3日後に迫り、更に練習に熱が入る神楽部員たち。表情も変わってきました。

■吉田高校 神楽部部員
「(ひざが)付いて、こっちが伸びきってからドンドンして」

 住吉さんも部員のやる気を感じています。

■吉田高校 神楽部部長 住吉 昭飛 さん
「やっと本番が近づいてきて、(神楽を決められた)時間以内に収められて、完成はしてきてるので、みんなでもっと最後の細かい所を調整していくだけです」

 日頃の成果を出し切れるか。部員一丸で晴れ舞台に臨みます。

 神楽甲子園当日の朝を迎えました。この日は朝から気温が上がり、今年の神楽甲子園は、暑さとの戦いも加わります。

■吉田高校 神楽部部長 住吉 昭飛 さん
「緊張がすごいです。悔いのないように頑張りたいと思います」

 2026年、15回目を数える神楽甲子園。北は岩手から南は宮崎まで21校が参加しました。

吉田高校は第1回から毎年出場しています。本番に備える部員たち、化粧をして表情も引き締まります。

■吉田高校 神楽部部員 
「日藝、取るよ。さあいこう、オー」

 吉田高校の出番です。

住吉さんの太鼓に合わせて披露する今年の演目は「土蜘蛛(ぐも)」。華やかな演出で人気の演目です。若者たちが懸命に舞う姿に、観客からは大きな声援が送られました。

■訪れた人
「最高です」
「熱気があっていいですよね。活力があって」
「上手でしたね。」

■吉田高校 神楽部 近藤 大斗 さん
「みんな、いつもより頑張っていて熱気もあった」

■吉田高校 神楽部 沖田 頼飛 さん
「みんな練習の成果が出とったかな」

 全ての演目が終わり、大賞にあたる日藝選奨の発表です。

■審査員
「日藝選奨は、広島県立加計高等学校芸北分校」

 県立加計高校芸北分校が、今年の日藝選奨に選ばれました。

■吉田高校 神楽部部長 住吉 昭飛 さん
「日藝選奨は取れなかったんですけど、僕らの神楽が出来て、完成度の高いものが出来て十分満足してるので、来年に向けて気合を今年よりも しっかり練習して、最後(2027年)こそは日藝を取れるように頑張りたいと思う」

 部長を務める住吉さんは2年生。2027年の神楽甲子園も部長として臨む覚悟です。地域の伝統を受け継ぎ、守る。神楽に打ち込む日々は続きます。

【テレビ派 2026年8月17日 放送】