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13日、ロシアのプーチン大統領は択捉島を初めて訪問し、イクラのような赤い魚卵を試食した。専門家は、その映像を公開したのには「ある狙いがある」と指摘した。【真相報道バンキシャ!】

■漁師「返してほしいよね、本当に」

15日、バンキシャ!は、北海道根室市の港へ向かった。漁師歴24年の菊地裕紀さん(47)が見せてくれたのは、北方領土周辺で漁をするための書類だ。

漁師・菊地裕紀さん
「こういう感じ。証明書」

裏返すと……。

──ロシア語で書いてあるんですね。

漁師・菊地裕紀さん
「ロシア(の沿岸警備)が乗り込んできた時は、必ずこれを見せる」

さらに──。

漁師・菊地裕紀さん
「ロシアの(主張する)海域に入るときは、必ずこの船じゃなきゃダメ。別の船では絶対いけない。必ず登録番号をつけて行かないとダメ」

不自由な漁。

漁師・菊地裕紀さん
「(北方領土を)返してほしいよね、本当にね」

■プーチン大統領、初めて択捉島を訪問

13日、北方領土最大の島・択捉島を、ロシアのプーチン大統領が初めて訪問した。水産加工施設を視察し、島でとれたイクラのような魚卵をひと口。

プーチン大統領(ロシア国営テレビのSNSより)
「おいしいです、ありがとうございます」

ロシアの不法占拠が続く北方領土はいま、どうなっているのか。

バンキシャ!は、プーチン大統領の訪問直後の15日に択捉島で撮影された映像を独自に入手。択捉島の“いま”とロシアの狙いが見えてきた。

■【独自映像】択捉島のいま

ロシア名では「クリリスク」と呼ばれている択捉島の中心地・紗那。この場所で15日からロシア人ジャーナリストのラブリネンコさんが取材を続けている。

通りには、犬を散歩させる人や、キックスケーターの男の子も。

ジャーナリスト・ラブリネンコさん
「特に多いのは日本車です。中古車」

択捉島には、7000人ほどのロシア人が暮らす。島の商店に入ってみると…。

店員
「ここに日本製と書かれています」

日本製の飲料やチョコレートも売られていた。島には、日本人が住んでいた頃からあるという建物も。

ジャーナリスト・ラブリネンコさん
「いま、使われてない」

第二次世界大戦末期、北方領土には約1万7000人の日本人がいた。ソ連が不法に占領し、半数ほどが脱出。その後、全員が強制退去となった。

今回の映像からは、日本固有の領土で“ロシア化”が進められている実態が垣間見えた。この島で生まれたという女性は──。

択捉島生まれの女性
「大統領が来たということは、この先もこのままだということです」

客で賑わうレストランで見つけたのは、島でとれたイクラのような魚卵。実はこれ、プーチン大統領が試食したあの魚卵と同じブランドのものだ。実際に食べてみると……。

ジャーナリスト・ラブリネンコさん
「それでは食べてみましょう。少し塩辛い。でもおいしいですね」

■戦闘機を配備…ロシアの狙いは

専門家は、魚卵を食べる映像を公開したことには、ロシア側のある狙いが透けて見えると指摘する。

東京大学先端科学技術研究センター・小泉悠 准教授
「あそこは要するに択捉島の経済の中心なんですよね。日本の援助なんてなくても、しっかりやれるんだってところを示したかったんだと思います」

さらにロシアにとっての島の重要性について、専門家は、飛行場を写した衛星写真をもとにある見方を示した。

東京大学先端科学技術研究センター・小泉悠 准教授
「(この飛行場には)2019年から戦闘機が配備され始めています。これ(防空のための)レーダードームってやつなんですけど、完成したのが去年の8月か9月くらい。(北方領土は)アメリカを標的とする弾道ミサイル搭載原子力潜水艦のパトロールエリアを守る防壁。軍事的には、絶対手放したくないでしょう」

択捉島訪問の前日、プーチン大統領は「日本が我が国の領土に対し領有権を主張している」と言及。一方、日本政府は今回の訪問に対し、北方領土は我が国固有の領土だと強く抗議し、今後の対応を検討するとした。

(8月16日放送『真相報道バンキシャ!』より)