スポニチ

写真拡大

 ◇セ・リーグ 阪神5―6中日(2026年7月15日 バンテリンドーム)

 阪神の新外国人、アンダーソン・セベリーノ投手(31=前メッツ傘下3A)が15日、中日戦(バンテリンドーム)で来日初登板を果たした。1点劣勢の8回に4番手として登場。わずか12球で3者凡退に抑え込んだ。最速158キロを計測するなど、150キロ超えを連発。最速164キロを誇る新戦力左腕が快投デビューを飾った。チームは5―6の惜敗を喫した。 

 期待の新助っ人左腕が快投デビューを飾った。セベリーノは、タテジマのユニホームに袖を通してからわずか11日目で来日初登板。打者3人をパーフェクトに封じ込めた。

 「凄く心地よく投げられましたし、常に準備できていたので。そういう意味では初めての日本ですけれども、こういう経験を何回もしてきたので、結果は良かったなと思います」

 来日初登板のマウンドとは思えない落ち着きだった。1点劣勢で迎えた8回に4番手として登板。まずは先頭の福永を157キロの直球で右飛に打ち取ると、続く尾田への初球はこの日最速となる158キロを計測した。勢いに乗ると、そのままカットボールで空振り三振を奪い、最後は田中をスライダーで三ゴロに料理。表情一つ変えることなく、わずか12球で3者凡退に斬った。

 入団前からコツコツと準備を続けてきたからこそ、“超最速デビュー”が実現した。6月は母国のドミニカ共和国で知人を捕手相手に投げ込みを重ねており「すぐに試合に入っていけるように常に準備してきた」。約1カ月間実戦から離れていても、不安はなかった。期待通りの投球に藤川監督も「いい滑り出しになってくれたかなと思います。ここからですね」と、さらなる活躍に胸を膨らませた。

 連覇への使者として期待される逸材だ。だが、その魅力はマウンド上だけではない。グラウンド外では、いつも笑顔を絶やさない温厚な優しい左腕。ファーム本拠地・SGL尼崎での2軍練習に参加した際には、虎党から声をかけられると熱心にファンサービスに応じた。「やっぱりファンの方々があっての野球選手だと思うので、できる限りはしようかなとはいつも思ってます」。炎天下でも約30分間にわたってペンを走らせた。

 その姿勢はこの日も変わらなかった。試合前練習後、スタンドから「セベリーノ!」と呼ばれると、自らカメラマン席をまたいで観客席へ。笑顔で色紙にサインを書き込み、ファンとの交流を楽しんだ。

 「ファンの人のために精いっぱい投げたい」

 ファン思いの助っ投は、言葉だけでなくプレーでも魅了した。(山手 あかり

 ◇アンダーソン・セベリーノ 1994年9月17日生まれ、ドミニカ共和国出身の31歳。13年アマチュアFAでヤンキース入団。20年オフにホワイトソックス移籍。22年4月14日のマリナーズ戦でメジャーデビュー。救援で6試合に登板して勝敗なし、防御率6・14。同年オフの退団後、24、25年はメキシカン・リーグでプレー。今季はメッツに所属。3Aで先発1試合を含む18試合に登板して2勝0敗5セーブ、防御率1・31。1メートル78、86キロ。左投げ左打ち。