スイス戦でアルバレス(左)を祝福するアルゼンチンのメッシ(C)共同通信社

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 いよいよ4強が激突する北中米W杯は、得点王争いも熱い。

(1)「ドーハの結末は『もっと努力しなさい』というサッカーの神様からの忠告だった」

 現在8得点でアルゼンチンのFWメッシ(39=マイアミ)とフランスのFWエムバペ(27=Rマドリード)の2人が並んでいる。

 メッシは前回大会の決勝トーナメント1回戦から続くW杯の連続ゴールが今大会6試合目に途切れたものの、開幕から5試合連続ゴールで自身の持つW杯通算最多得点記録を21点とし、W杯「史上初」となる通算10アシスト目もマークした。「W杯9戦連続ゴール」は不滅の記録になりそうだ。

 1次リーグで6得点を挙げた一方、90分あたりの走行距離は8.1キロ。これは全体618位で、対象選手の中で最下位となった。

 走らない、守備をしないといわれるが、元ワールドサッカーグラフィック編集長で、DAZNの解説者としてフランスリーグなどを担当する中山淳氏がこう言う。

「実際、メッシは多くの時間、歩いています。そして0から100の力で走り出す。DFはどうしても動き回る方を見ているので、突然の動きについて行けず、簡単に置いていかれるのです。トラップが柔らかくてボールタッチが細かい。ドリブルとシュートの精度が突出して高いなど、すごさを挙げたらキリがありませんが、大きな特徴は、ボールが体から離れないこと。だからDFは飛び込めない。ドリブルとシュートのタイミングが他の選手と違うことも挙げられます。具体的には、シュートの際の足の振り幅が小さい。ゴルフでいう“パンチショット”で、GKからすれば、ドリブルをしていると思ったら、突然シュートが放たれる感覚。だから、反応が遅れるのです」

エムバペはボルト級の走力

 対するエムバペはどうか。

 父親はカメルーン出身のサッカー指導者、母親はアルジェリア出身の元ハンドボール選手。欧州系のテクニックにアフリカ系の運動能力を併せ持つ。EURO2024の公式トラッキングで時速36.5キロをマーク。全選手の中で最速のスピードだった。ちなみに、100メートル走の世界記録保持者であるボルトが世界記録をマークした時の平均速度は、時速「約37.5キロ」というから、遜色はない。前出の中山氏が言う。

「走り負けない自信があるから、カウンターの際は、ボールをあえてポンと蹴って相手と競走することがある。ボールが足に吸いついているメッシとは違うところです。若い頃に在籍したパリSG時代にブラジルの元エースのネイマールとチームメートだったことも大きい。得意としている密集や狭いスぺースから、相手のスキをついて一瞬でシュートを決める技は、ネイマール仕込み。W杯は19歳で優勝、22年大会は決勝でハットトリックと勝負強いのも特徴。27歳でフランス代表の歴代最多得点記録を更新しています。前回大会はアルゼンチンが優勝、エムバペが得点王になりましたが、今回は逆で、フランスが優勝、メッシが得点王になると予想します」

 注目の準決勝は、日本時間15日午前4時からフランスはスペインと、同16日午前4時からアルゼンチンはイングランドと対戦する。