YouTubeチャンネル「鍋ログちゃんねる。」が「定位の良いイヤホンとは?FPSでモニターイヤホンが好まれる理由」を公開した。動画では、FPSゲームで重要視される「定位」の仕組みを紐解き、なぜ一般的なゲーミングイヤホンではなくモニターイヤホンがプレイヤーから選ばれるのかを論理的に解説している。

定位とは、ある音の方向や位置の分かりやすさを示す指標である。鍋ログは、定位を「左右の定位」と「前後上下の定位」の2つに分類して説明する。左右の定位は、音源の位置によって左右の耳に届く音に生じる差を利用している。具体的には、頭という障害物によって音が遮られることで生まれる「両耳間音量差」と、音が左右の耳に到達するまでのわずかな「両耳間時間差」の2つだ。時間差は最大でも約1ミリ秒程度だが、人間の脳は10マイクロ秒程度の差を識別できるという驚きの事実も紹介された。一方、前後上下の定位は、耳たぶの形状による音の変化や環境の反響など、より複合的な情報を脳が経験的に処理して特定していると語る。ゲーム内では、前後の違いを音質に変化を持たせることで表現していることが多いという。

この仕組みを踏まえ、定位の良いイヤホンの条件として「左右の音量差が分かりやすい」「左右の時間差が分かりやすい」「音質の変化が分かりやすい」という3点を提示した。FPSゲームにおいて音楽制作などで使われるモニターイヤホンが好まれるのは、各楽器の定位が解りやすいようにチューニングされているため、これら3つの条件を高いレベルでバランス良く満たしているからだと結論付けた。

動画の終盤では、プロの競技でも実績の多い人気イヤホンを3つ紹介した。価格が約10万円ながら低域の解像度の高さが唯一無二の「SHURE SE846」、1万円程度で配信者やプロにも愛用者が多い「SHURE SE215」、そしてインイヤータイプで通気性が良く長時間配信しても蒸れにくい「Apple純正 EarPods」を挙げ、それぞれの強みを解説している。

「定位が良い」という漠然とした感覚は、音量差、時間差、音質の変化という3つの要素を脳が精密に処理した結果であった。音の聞こえ方のメカニズムを論理的に理解することで、自身のプレイスタイルに合った理想のイヤホンに出会うための大きなヒントとなりそうだ。

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