フットボールリーグ・チャンピオンシップ(実質2部)のサンダーランドで監督を務めるロイ・キーンは、マンチェスター・ユナイテッドの監督候補に名前が挙がったことについて、「無礼だ」と不快感を示した。

 現役時代はキャプテンとしてマンチェスター・ユナイテッドの中盤に君臨したキーンは、昨シーズン終了後に移籍先のセルティックで現役引退を発表すると、今シーズン途中からサンダーランドの監督に就任。選手時代の激しいプレースタイルとは打って変わり、冷静沈着な指揮官ぶりでサンダーランドを首位に導いている。

 そして、下部リーグで指揮官としての才能を開花させたキーンの名前は、マンUの次期監督候補として浮上。現在65歳の恩師、アレックス・ファーガソン監督の後継者として、キーンに期待をかけるファンも多い。しかし、キーン自身はサンダーランドでの仕事を全うすることしか考えていないという。

「いずれマンチェスター・ユナイテッドの監督になりたいなどと考えたことは一度もない。サンダーランドを監督キャリアの踏み台として考えているなどもってのほかだ。今の仕事をそんな風に考えたことは一度もない。それこそ、サンダーランドに対する侮辱に他ならない」

 監督就任一年目でサンダーランドのプレミアリーグ復帰という偉業達成にあと一歩と迫っている指揮官キーン。もはや自分の城を築き上げた元“闘将”にとっては、古巣との関係をいつまでも持ち出されるのが我慢ならないようだ。