決定的な2点目を演出したインザーギ<br>【photo/B.O.S.】

写真拡大

 チャンピオンズリーグ準々決勝第2戦のバイエルン戦にて、周囲の期待に見事に応え、チームを勝利に導いたミランのインザーギ。ホームでの第1戦を2−2で引き分けてしまい、苦しい展開が予想されたが、セードルフの先制点の後、そのセードルフからのパスに抜け出し、GKカーンとの1対1を冷静に決めて見せた。実はこの試合の前日、イタリアの前首相であり、ミランの会長であるベルルスコーニがインザーギに、「ピッポ、ミランのために得点を決めてチームを救って欲しい」と激励していたのである。試合後、インザーギは「会長から直接そう言われて、いつも以上にモチベーションが高まっていた」と語っている。

 今シーズンのミランは、シーズン前に受けたペナルティの影響もあって、なかなか波に乗れずにいたが、ここに来て確実に順位を上げ、チャンピオンズリーグにおいてもここ5年間で4度目の準決勝進出を果たした。インザーギを筆頭に、主力選手の多くが豊富な経験を持っていることが、その要因となっている。ビッグイヤー獲得が現実味を帯びてきた今、ベルルスコーニは選手全員を激励するべきだろう。