「モウリーニョはパターン化している」とベニテス監督<br>【photo/Kiminori Sawada】

写真拡大

 欧州チャンピオンズ・リーグの準決勝で対戦することが決まったチェルシーとリバプールの指揮官が、早くも舌戦を開始した。先に動きを見せたのは、チェルシーのジョゼ・モウリーニョ監督だ。2004-05シーズンの準決勝でリバプールに敗れた苦い過去を持つポルトガル人監督は、「リバプール有利」との持論を語りながら、ライバルへの牽制を開始した。

「今回の対戦では、リバプールが有利だ。その原因は簡単。リバプールが狙うタイトルはチャンピオンズ・リーグしかないからだ。一方、我々はチャンピオンズ・リーグに加え、プレミアリーグとFAカップでもタイトルを争っている。しかも、我々にはケガ人や出場停止の選手がいる。その点でも、リバプールはまったく問題を抱えていない。我々はビハインドの状態から戦うことになるんだ」

 一方、リバプールのラファエル・ベニテス監督は、「実際に戦うのは選手たち」と、敵将の挑発を受け流した。

「私は他のチームの監督について話すのは好きではない。監督はゲームプランを決める。しかし、実際に戦うのは選手だ。チェルシーと戦う上で鍵を握るのは、ランパード、ドログバ、テリー、ツェホ、エッシェンといった選手たちだ。監督について語っても仕方がない。モウリーニョの言うとおり、我々が狙うタイトルはひとつだけだ。しかし、だからといって、勝たせてくれる訳ではないだろう? いずれにしても、第2戦をホームで迎えられるのは大きい。スタンフォード・ブリッジで戦う第1戦で何らかの成果を挙げられれば、大きなアドバンテージになる。いずれにしても、お互いに手の内は知り尽くしているよ」

 さらにベニテスは、モウリーニョの“舌戦”がパターン化していると指摘する。

「モウリーニョは、かつては仲の良い友人だった。しかし、お互いが勝ち始めると、彼は態度を変えてしまった。アーセナルのアーセン・ベンゲルや、マンチェスター・ユナイテッドのアレックス・ファーガソンに対しても同じ態度を取っている。彼は対戦相手の監督を挑発するのが好きなんだよ」

 4月25日に第1戦を迎える両チーム。試合まで10日以上も残しながら、早くも開始した両指揮官の舌戦が、今後ますますエスカレートすることは間違いなさそうだ。