イスラエルによる攻撃で被害を受けたシリア首都ダマスカスの様子/Louai Beshara/AFP/Getty Images

(CNN)シリアの首都ダマスカスに14日、イスラエル軍の攻撃があり、15人が死亡、16人が負傷した。シリア国営シリア・アラブ通信(SANA)が軍筋の話として伝えた。イスラエル軍による攻撃の犠牲者数としてはここ数カ月で最多という。

同通信が報じたところによると、ダマスカスの高級住宅地メッゼと、郊外のクドゥサヤ地区にある複数の住居ビルが標的となった。死者には女性と子どもが含まれているという。

イスラエル軍は声明を出し、シリアで武装組織「イスラム聖戦」への攻撃を実施したと発表。「司令部や工作員に大きな損害を与えた」と述べた。イスラム聖戦はパレスチナ自治区ガザ地区で2番目に大きな武装組織。

同通信によると、イスラエル軍は「占領されているゴラン高原」の方から空爆した。少なくとも7人が死亡し、20人が負傷した週末の空爆に続く攻撃となる。

ダマスカス南郊のサイイダ・ザイナブ地区はイスラム教シーア派組織ヒズボラが拠点を置いていることで知られており、ここ数週間イスラエル軍の攻撃の標的となっている。SANAは今月4日にイスラエル軍が同地区を攻撃したと報じ、イスラエル軍も同日、戦闘機でダマスカス地域にあるヒズボラの情報収集のためのインフラに攻撃を加えたと明らかにした。

同軍は13日には、ヒズボラに武器を供給するのに使われているとして、レバノンとシリアを結ぶ「密輸ルート」を攻撃したと発表した。

シリア国防省も同日、イスラエル軍がシリア西部のレバノンとの国境にある橋を攻撃し、「甚大な被害」が発生したと述べた。