トランプ氏勝利「貿易面で影響」、保護主義を警戒=日本の経済界
[東京 7日 ロイター] - トランプ氏の米大統領選勝利を受けて、日本の経済団体からは日米関係の一層の発展を望む声が相次いだ。貿易面などで大きな影響があるとの見方も示され、保護主義への傾斜を警戒するコメントも出ている。
日本経団連の十倉雅和会長は、故安倍晋三首相とトランプ氏の間で築かれた強固・緊密な信頼関係が石破茂首相との間でも培われ、「強固な同盟関係を基盤に両国関係が一層発展していくことを望む」とコメントした。
経済同友会の新浪剛史代表幹事は、トランプ氏の大統領就任で「多国間の枠組みや安全保障政策、貿易などの面で各国に大きな影響がもたらされるだろう」とし、対処可能な体制構築を訴えた。議会選で両院とも共和党が過半数を獲得すれば、自国優先のさらなる内向き思考が加速する可能性が高いとも指摘した。
日本商工会議所の小林健会頭は、大統領在任中に培った各国との関係を基盤に国際秩序強化への貢献を求め、「過度な保護主義に陥ることなく、世界経済とルールに基づく自由貿易体制を支える超大国のリーダーとして、調和のとれた政策運営を期待したい」とコメントした。
日本鉄鋼連盟の今井正会長は、トランプ氏が強いリーダーシップを発揮するとともに「わが国をはじめ、幅広く各国とも十分な連携を図りつつ、世界の平和と経済の発展に尽力する」よう期待するとした。