「ピザーラ」配達バイクが歩道を走行、動画拡散で批判相次ぐ 運営会社「警察署に相談の上、厳正に対応」
宅配ピザ大手「ピザーラ」の配達バイクが歩道を走る様子をドライブレコーダーで撮った動画がXで投稿され、危険な行為に批判が集まっている。
ピザーラを運営するフォーシーズ(東京都港区)は、店のアルバイトスタッフの行為だと取材に認め、このスタッフを指導したうえで「警察署に相談の上、厳正に対応」することを明らかにした。
歩道を約20メートル走って、赤信号の交差点で左折
動画前半の映像は、後ろを映すドライブレコーダーで撮られていた。ドラレコを積んだ車両は、交差点の信号が赤になって止まったらしく、片側1車線の道路で、後方から車の左側を通って配達バイクが走ってくる。
すると、バイクは、いきなり歩道に入り、ここから、前を映すドラレコの映像に切り替わった。バイクは、マンションなどが並ぶ前の歩道を約20メートル走ると、交差点に着く。そこから、歩道の信号機が赤のまま、ピザーラのバイクが並んだ店舗の駐車場とみられる場所に左折して入っていた。この間、約15秒だった。
レコーダーの映像では、2024年10月27日の13時30分ごろと表示されている。周囲の店などから、東京都府中市内の道路だと分かった。
ドラレコ映像の動画は、同日中にXで投稿され、まとめサイトが取り上げるなどして波紋が広がっている。
動画の投稿者は11月5日、J-CASTニュースの取材に応じ、交差点の角にピザーラの店舗があるため、「店を目の前に赤信号を待つのが面倒だったとかそういう身勝手な理由なのかと考えております」との見方を示した。
配達バイクが歩道を走行した行為については、次のように述べた。
「免許を取得して運転してる訳ですからハンドルを握る責任感を持って運転してほしい。また、会社名・企業名が載ってる車両ですから店の看板を背負って運転してる自覚を持つべきかと。数年前にバイトテロ動画が流行りましたけど、ちょっとしたおふざけのつもりでも閉店に追い込まれた店舗、フランチャイズ契約を打ち切られた店舗などの実例があります。ちょっとした油断かもしれませんが看板を背負って運転してる自覚がなさすぎる」
ピザーラのバイクが歩道を走っているのを見たのは、初めてだという。
「車で道路がふさがれており、大丈夫と考えて歩道を走行」
投稿動画に映っていた配達バイクについて、ピザーラの運営会社フォーシーズの宣伝・広報本部は、取材に対し、府中市内の店舗に勤めるアルバイトの配達スタッフが運転していたと明らかにした。
同社がスタッフに確認したところ、ドラレコの映像通りの時間と場所で歩道を走ったとスタッフは認めたという。
なぜ歩道を走ったのかについては、スタッフは、次のような内容を同社に説明した。
「店舗に帰店する際に車で道路がふさがれていたため、あと20メートルほどで店舗だったことから、大丈夫と考えて歩道を走行してしまった」
ただ、同社では、歩道走行は今回が初めてと確認したとした。
スタッフの行為について、同社では、次のようにコメントした。
「今回の件は、道路交通法違反であり、非常に危険な行為であると考えております。当該スタッフには動画を見せて確認し、店長、またスーパーバイザーからも、非常に危険な行為であることを伝え今後行わないよう指導を行い、本人も反省しております。今後の処分については、警察署に相談の上、厳正に対応させて頂く所存です」
(J-CASTニュース編集部 野口博之)