演者の表情は良いんだけど…(C)日刊ゲンダイ

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 10月27日が選挙特番で休止となった日曜夜の連続ドラマ。夜8時のNHK大河の後は、9時からTBS日曜劇場、10時15分からテレ朝の日10ドラマ、10時30分から日本テレビの日曜ドラマと続く、熱いドラマ戦争が3日から再開される。

清原果耶&竜星涼「2年前の黒歴史」を“雑巾がけ効果”が塗り替える?10月期“リベンジマッチ”に要注目

「といっても、結局今期もTBSがひとり勝ちの様相です。スタッフやキャストで前評判も高かった『海に眠るダイヤモンド』の初回視聴率は、続くテレ朝の『マイダイアリー』と日テレ『若草物語−恋する姉妹と恋せぬ私−』を足した数字を上回る11%でした」(テレビ誌ライター)

 特に深刻なのは、清原果耶(22=写真)主演の「マイダイアリー」。初回の世帯視聴率3.4%(関東地区=ビデオリサーチ調べ)は、GP帯としては枠の存続も危ぶまれそうな数字だ。社会人1年目のヒロインが2年前の日記を振り返り、《大学時代を共に過ごした仲間との何気ない日常とその繋がりをノスタルジックに紡いでいくヒューマンドラマ》(公式HPより)で、脚本は2020年にNHK「就活生日記」でデビューした新鋭の兵藤るり氏によるオリジナル。

 初回放送後、ネット上では《キャストが好みなのに、スローテンポすぎてつまらない》《ちょっと『Silent』や『いちばんすきな花』の雰囲気を意識しているようだけど、自分には合わないかな》《なんか見ていてイライラしてしまったので第1話途中で離脱》などと、ややネガティブな意見が目立った。

「初回の冒頭部分が『海に眠るダイヤモンド』のラストと重なってしまったし、10時台にはNHKBSの『団地のふたり』をリアタイ視聴するドラマファンも多く、数字が取りにくかったのは確か。でも、作品自体は好き嫌いがあるとはいえ、僕は悪くないと思います」と語るのは、Tverで初回を見たというテレビコラムニストの亀井徳明氏。さらに「大きく数字を伸ばすことは難しいかもしれないけど、評価する声は増えていくと思う」と、こう続ける。

「派手めな“つかみ”とか、次が気になる不穏な要素もなく、淡々と進んでいたので、飽きちゃう視聴者もいたかもしれません。第1話では“優しさ”の捉え方についてが中心でした。それで『silent』チームの作風に近いと思った人もいたでしょうけど、僕にはあの作品群ほど“繊細さんの主張押し”は感じなかったですね。展開にはご都合主義的な部分は目立ったものの、若さゆえのフワフワした感じや、もどかしさや戸惑いなどはしっかり描けていたし、演者さんの表情も良かったと思います」

 公式HPでは《このドラマを見終わった時、あなたもきっと大切な誰かを思い出すはず…。そんな〈青春時代を経験したすべての人〉へ贈る、心温まる物語です》とあるが、逆に老若男女、誰に見てほしいのか絞り切れていないという印象も受ける。そもそも、まだ社会人1年目のヒロインがたった2年前を振り返っているドラマを見て、自分の青春を思い出す視聴者がどれだけいるのかという違和感も……。

「ちょっとターゲットを広げすぎかもという気もしますが、でも僕は『おいハンサム‼』(2022年東海テレビ・フジテレビ系)や『初恋の悪魔』(2022年日本テレビ)に脚本協力という形で参加していた兵藤さんらしさがちょいちょい見られるかもって期待しています」(亀井徳明氏)

 共演の吉川愛(24)や見上愛(24)の《無駄遣い》なんて手厳しい書き込みも見かけたが、果たして制作側の意図する“青春の思い出誘導”で、視聴者の心のダイアリーは開くのか?

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