最終日の黒羽駅(大田原市那須与一伝承館提供)

北関東最大の都市・宇都宮の北東に位置する栃木県那珂川町で、東野鉄道の廃線跡と未成線を辿るツアーが再び開催されます。

東野鉄道は大正年間に開業した非電化路線。西那須野〜黒羽〜那須小川間の24.4kmを結びました。茨城県大子まで延伸する計画もありましたが、世界恐慌や日中戦争によって計画は中断。延伸の夢は叶わず、1939(昭和14)年に黒羽〜那須小川間、1968(昭和43)年に西那須野〜黒羽間が廃止されました。

時は流れて2023年、栃木県那珂川町の観光協会が東野鉄道の廃線と未成線を活用した着地型のツアーを企画。すると、募集開始とともに30分程で定員が埋まるほどの人気ぶりを博し、当時利用された方や廃線未成線に興味を持つ若者まで全国各地から参加者が集いました。

敷設予定図や開通時の観光ガイドなど貴重な資料が公開されたほか、当時の線路幅で残された本線跡の見学や、歴史を紐解きながらの未成線跡巡りといった体験はとても満足度も高かったようで、ツアーの継続や次回開催を望む声もあったといいます。

そこで、2024年度もモニターツアーとしての開催が決定。新たに見つかった資料の公開など、昨年参加された方も満足いくような内容に仕上がっているようです。監修は昨年同様、旅の文筆家・蜂谷あす美さんが担当しています(蜂谷さんは今年度のツアーには同行しません)。

開催日は2024年12月21日(土)・1月18日(土)。募集定員は10名。参加費は10,000円で、定員になり次第受付を終了します。申込は10月31日午後1時から。詳細は那珂川町観光協会ホームページのツアー情報コーナーに掲載予定。

昨年度のツアーの模様(那珂川町観光協会提供)