【台風情報】25日に新たな台風発生し11月頭の連休に日本に接近か…例年なら本州に近づかない時期なのに 鍵を握る“太平洋高気圧”

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台風20号は影響ないが…25日にも新たな台風発生へ

台風20号は24日現在、フィリピン付近にあって、このあと西に進むため、日本への影響はないが、20号の次に発生するであろう台風は進路に関心を持っておいた方が良さそうだ。進路によっては11月第1週の連休に台風が接近する可能性もゼロではない。

10月も実はまだ台風シーズンという記事を掲載したばかりだが、11月にその可能性が出てきた。
台風の進路予想は、予測精度の観点で5日先までが今のところ限界で、6日以降については予測精度が低い。とはいうものの24日現在、マリアナ諸島近海にある熱帯低気圧が今後、台風になる見込みで、例年秋のマリアナ育ちの台風は強大化するので目が離せない。

例年なら台風が本州に近づかない時期

月別に台風の経路を地図上に表すと、8月と9月は本州方面に進んで来ることが多いが、10月から11月は本州の南へとコースがシフトする。

これは本州の南にある太平洋高気圧の勢力と偏西風の位置が台風の進路に影響を及ぼすからだ。7月から8月は日本の上空には偏西風がなく、台風は本州の南海上にある太平洋高気圧の外側に沿って進む。
9月になると、太平洋高気圧が弱まるのと、北から偏西風が南下するので、本州が台風の通り道になる。10月は太平洋高気圧がさらに弱まり、偏西風が日本の上空にあるため、台風はさらに南を進む。

今年の秋は状況が違う 鍵を握るのは太平洋高気圧

太平洋高気圧が秋になっても依然として強いのと、偏西風も例年より北を流れている。

このため、最近の高温や季節の観測から見ると、季節の進み具合が2週間から3週間遅れている状況。
つまり、台風の進路も、いつもの年なら10月のコースを進むところ、9月に近いコースを通る可能性もある。

2024年の秋は日本の南に太平洋高気圧が東西に伸びていて、台風の北上を阻止している。この状況が続けば、今後新たに発生する台風は日本に向かって来ない。

しかし、太平洋高気圧が弱まってしまうと北上する。
熱帯低気圧の進路予想は5日先までだが、このあたりまでは太平洋高気圧が依然として強い。

問題はその先だが、太平洋高気圧が来週早々に弱まるという予想だ。連休で予定を立てている方も多いと思うので、台風の北上は避けてほしい、このあとの進路予想を注目したい。
三井良浩(フジテレビ気象センター・気象予報士)