日本で梅毒が大流行?そんなことはない―華字メディア

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2024年10月17日、華字メディアの日本華僑報網は「日本で梅毒が大流行している」という情報が事実ではないとする文章を掲載した。

文章は、近ごろ「日本で梅毒が大流行している」という情報がネットをにぎわしているとする一方で、「扇動的な言論でアクセスを稼ごうとしているだけであって、事実ではない」とし、大流行しているわけではないことを伝えた。

そして、東京都や神奈川県の衛生当局が発表したデータによると、2020年ごろから梅毒の感染者が増加傾向にあり、男性感染者が女性感染者の2倍で、男性感染者では20〜40歳、女性感染者では20歳前後が多くなっていると紹介。日本では約40%の感染が性産業によるもので、性産業における安全確保がおろそかにあるほど感染リスクが高まるとした。

また、感染者の増加傾向は日本に限った話ではなく、世界的な現象であるとも指摘。2022年の1年間で世界の梅毒感染者数は800人増加しており、特に高発展地域での増加が目立っているとした。その中で日本は梅毒のスクリーニング検査を公衆衛生分野重点に据えて監督管理を実施して感染者の爆発的な増加を未然に防いでいるとする一方で、中国では公衆衛生における優先管理分野に組み込まれておらず、医療機関との連携も不十分であるため、感染の増加になかなか歯止めがかからない状態であることを伝えた。

文章は梅毒について「不治の病ではなく、ペニシリンの内服などによりコントロールや治癒が可能。また、性交渉時のコンドーム使用やパートナーの理性的な選択といったことで予防性を高めることもできる」とした上で、「人口の母数と感染者数から考えれば、日本で梅毒が大流行しているという話は説得力がない。むしろ、日本の先進医療技術と充実した医療保障により、感染者や感染リスクが高い人にとっては恵まれた環境だ」と結んだ。(編集・翻訳/川尻)