【独自】「ALWAYS 三丁目の夕日」ロケ地…国の有形文化財・旧足利銀行栃木支店を舞台に“また貸し”トラブル 当事者直撃「業務委託ということで…」

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ヒット映画「ALWAYS 三丁目の夕日」のロケ地にもなった旧足利銀行栃木支店の建物が、あるトラブルの現場となっていたことが分かった。

国の有形文化財に登録「業務委託しましょうということで…」

この建物を借りていた飲食業者が、別の飲食業者に“また貸し”していたのだ。

「イット!」は、また貸しをしていたとされる老舗ウナギ店の社長を直撃した。

また貸しをしていたとされる老舗うなぎ店社長:
私どもは、また貸しということは思ってなかった、正直なところ。業務委託しましょうということでお願いをしたというのが現実。

足利銀行栃木支店の建物は、昭和初期に建てられた古典様式による本格的な銀行建築。

玄関の両脇にそびえるイタリア・トスカーナ風の柱が特徴で、国の有形文化財にも登録されている。

この貴重な建物を有効活用しようと、栃木市は2007年度事業者を公募。
その結果、市内のうなぎ店が、この場所で営業を始めることになった。

実際に過去の写真を見ると、2019年5月に撮られた写真では、うなぎ店の看板や旗がつけられている。

しかし、この5カ月後に店は変わり、その後の写真では別の店名の看板と旗が掲げられていた。

この店名変更について、うなぎ店の社長は、店の運営だけを任せる“業務委託”だったとして、「また貸しにはあたらない」と主張する。

老舗うなぎ店社長:
全部、私どものコンセプトも預けてあるんですよ。こういう中でやってください、これじゃないと私ども委託にならないですからと。ただ名前がやりづらい。コンセプトも変えてやりたいところもあるっていうので、名前を変えるっていうので承認した。

ーー「業務委託」と市に相談していた?
老舗うなぎ店社長:
そう、してたよ。してたの。

賃料月5万円⇒業者に厨房使用料として17万円請求

一方で栃木市は、それぞれの店の契約関係書類を確認して、また貸しにあたると判断した。

市によると、うなぎ店は月5万円の賃料を市に支払っていたが、営業していた業者からは、厨房(ちゅうぼう)使用料として17万円を請求していたという。

うなぎ店は2024年7月末に建物を明け渡したが、退去がずれ込んだため、市は遅延違約金として40万円を請求しているという。
(「イット!」10月18日放送より)