逆転満塁本塁打を放った、メッツのフランシスコ・リンドーア(C)Getty Images

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メジャーリーグは9日(日本時間10日)、プレーオフ地区シリーズの「メッツ対フィリーズ」第4戦が行われ、メッツが4-1で逆転勝利。対戦成績を3勝1敗とし、リーグ優勝決定戦へ進出した。殊勲の一打を放ったのは、主砲のフランシスコ・リンドーア内野手。1点ビハインドの6回裏に、値千金のグランドスラムで試合を決めた。

■本拠地「MVPコール」で最高潮に

試合は両先発が好投し、序盤から緊迫した展開に。フィリーズは先発レンジャー・スアレス投手が、4回1/3を5安打無失点8奪三振の好投。今季は前半戦10勝4敗、防御率2.76の好成績を残すも、後半戦は故障の影響で2勝4敗、防御率5.65と失速。大舞台での登板に注目が集まったが、期待に応える好投を見せた。
対するメッツは、35歳のベテラン左腕ホセ・キンタナ投手が5回2安打1失点。味方のエラーによる1点で凌ぎ後続へ託すと、打線が奮起。1点ビハインドの6回裏、1死満塁でリンドーアが相手3番手カルロス・エステベス投手の4球目フォーシームを鮮やかに捉えて、右中間への逆転満塁本塁打を放った。
中継の『FOXスポーツ』実況は「ニューヨーク(メッツ)にとって今季最高の一振りだ!」と大興奮。ベースを一周するリンドーアに最大限の賛辞を贈った。

■メッツの快進撃はどこまで続くか

メジャー10年目のリンドーアは今季、レギュラーシーズン152試合に出場し、打率.273、33本塁打、91打点、29盗塁とメッツ打線をけん引。MLB公式のデータページ『Baseball Savant』によると、負担が大きい遊撃手としても優秀で、エリー・デラクルーズ内野手と並ぶナ・リーグ2位タイのOAA(Outs Above Average)「+15」を記録。平均よりどれだけアウトを奪ったかを示す指標でも、抜群の存在感を見せた。
試合はリンドーアの一打でリードを奪ったメッツが、小刻みな継投でフィリーズ打線の反撃を凌ぎ4-1で逃げ切り。地区シリーズ3勝目を挙げてリーグ優勝決定戦へと駒を進めた。今季は89勝73敗でブレーブスと並んでナ・リーグ東地区2位、ワイルドカード3枠目に滑り込んで快進撃を続けている。
中地区覇者ブルワーズに続いて、東地区王者フィリーズも打ち破った「ミラクルメッツ」。このまま、悲願の世界一まで駆け上がることができるか。