●KOC2年連続決勝進出の予兆があった!?「2カ月前に…」

“日本一のコント師”を決める大会『キングオブコント2024』の決勝が、12日(18:30〜21:56)にTBSで生放送される。2年連続5回目の決勝進出を決めたお笑いコンビ・ラブレターズ(塚本直毅、溜口佑太朗)に意気込みを聞くとともに、4年前からシークレットシューズを履くようになった理由やその効果について質問した。

『キングオブコント2024』ファイナリストのラブレターズ(左から塚本直毅、溜口佑太朗) (C)TBS

今年も『お笑いの日』(12日14:00〜21:56)のフィナーレとして開催される『キングオブコント』。決勝進出を決めたのは、cacao(初)、ダンビラムーチョ(初)、シティホテル3号室(初)、コットン(2)、ニッポンの社長(5)、ファイヤーサンダー(2)、や団(3)、ラブレターズ(5)、隣人(2)、ロングコートダディ(3)の10組(エントリーナンバー順、カッコ内は決勝進出回数)。史上最多エントリー数3139組の頂点に立ち、17代目キングの称号と優勝賞金1000万円を手にするのはどの組か。

――決勝進出が決定した心境をお聞かせください。

塚本:2年連続決勝に行けたことがなかったので、行けてよかったなと。

溜口:本当に2年連続はなくて。でも予兆があって……2016年に出させていただいたときに、塚本さんが直前に腰の骨を折る大ケガをして、そのときに決勝に行って。今回、2カ月前に塚本さんが足首の捻挫があったので、決勝行けるんじゃないかなと(笑)

塚本:怪我の功名(笑)。わざとじゃないですけど。

――捻挫のネタへの影響は?

塚本:大丈夫です。サポーターという頼もしい味方がいたので。

――ほかの9組の顔ぶれを見た印象をお聞かせください。

溜口:優勝候補だろっていう人がそろった感じですよね。戦う立場でいうと、「早く抜けてくれよ。面白いのわかったよ」という人たちが集まっちゃって、すごく嫌です(笑)。抜けるのが今回僕らになったらいいなと。でも初登場組が強かったりもするので。嫌な時代だなという感じです。

塚本:そうだよね。いや〜怖いよ。

――昨年よりもパワーアップしたと感じている点を教えてください。

塚本:子育てを頑張っていたので、子供に元気をもらって、「いいネタ書くよ」なんて言いながら生活できたので、家族の支えがありますね(笑)

溜口:前回出たときは、7年ぶりの決勝でご祝儀感もあったので。この1年は『キングオブコント』のおかげでお仕事をさせていただくことがあって、ちゃんと仕事しただけ老けて、疲れがたまって、その疲れている顔とか老け顔がコントに染みて、ネタに味がついたというのがあるかもしれません。

●シークレットシューズを履くと「胸を張れる」 オーラも増!?



――お二人は4年前からシークレットシューズを履いているとのことですが、プラスになっているなと感じていることはありますか?

塚本:履くだけで景色が変わりますから、胸は張れます。

溜口:胸張ってできるんですよ(笑)。身長が10cm、15cmアップした状態でネタをやると、お客さんも「あ!」と思ってもらえるというか。実際、舞台やお笑いライブを見に行ったときに、デカい芸人さんが出てくると「テレビより大きい。オーラがある」と感じるらしくて、僕らも10cm高くなったことによって……。

塚本:オーラにつながっている(笑)

溜口:そうです(笑)。ネタをよく見てもらえるようになりました。

――それが去年と今年の決勝進出につながった可能性も?(笑)

塚本:そうですね(笑)

溜口:あと、シークレットシューズを履いていることによって芸人さんがすごくいじってくれるようになったので、みんなとの距離が近づいて、そこで巻き起こる人となりとか、僕らの人間がわかってもらえたのも一個大きいかもしれないです。

――そういう効果を見越して履くように?

塚本:全然見越してないです(笑)

溜口:コロナ禍で仕事がなくなったときに、みんなネットとか動画の配信とかいっぱいやっていましたが、僕らは機械とか疎くて全然できなくて、自分たちにできることは何だろうと考えたときに、「あ、身長を伸ばそう!」と思って。

塚本:最初は誰にも言わずに履いていたので、誰にも気づかれなくて。

溜口:舞台上でもテレビでもずっと履いていたのに、1年間誰にも気づかれず。さらば青春の光さんの配信に呼んでいただいたときに、「実は1年間シークレットシューズ履いていたんです」って言ったら、さらばさんきっかけで広まったという感じでした。

塚本:僕らが履き始めて1〜2カ月目に、さらばの東ブクロが「何その靴!」と言ってきて、バレたと。しかも「ブクロさんにバレるんだ」と思って。でも、「買ったんです」って言ったら、「めっちゃカッコええやん!」って。全くバレてなかったです(笑)

溜口:かわいらしい人です(笑)

――ちなみにシークレットシューズの高さはいくつかあるのでしょうか?

溜口:塚本さんが捻挫中なので今日はプラス10cmです。

塚本:本調子だったら16cmのものもあって。3cmの靴下もあるので、MAX19cm高くなれます。

●年相応のコントで勝負「若い子たちにできない戦い方を」



――お二人が初めて決勝に進出したのが2011年。ずっと参加されてきて、環境の変化など感じることはありますか?

塚本:最初は我々も最若手ぐらいな感じで参加させてもらっていたので、それが気づいたらもう「早く抜けてください」みたいな存在に(笑)。

溜口:2011年に出たときは僕ら歌ネタだったんですけど、シンプルな歌ネタで行けた時代だったんだと思うと、移り変わりを感じます。この13年で手を替え品を替え、みんなかぶらないようにやっている。それぐらい細分化されているから、より勝ちづらく、真っすぐやっても無理だなと。それぞれのアイテムを乗っけないと勝ちきれないです。

塚本:お笑い文化が根付いてきて、最初からみんなクオリティが高いので、余計に狭き門になっている気がします。

――厳しい戦いの中で、自分たちのスタイルを見直す機会になっているのでしょうか。

溜口:そうですね。若い子たちにできない戦い方をしなきゃなというのはここ2、3年話しています。年を重ねた状態でやれる年相応のコントは、若手の子たちよりは強く出せるんじゃないかなと。

――コントの見せ方や演技などで変えたことはありますか?

塚本:意識的に変えたことはないですが、それぞれ舞台仕事をやらせてもらったり、そういう経験がちょっとずつ厚みに変わったのかなとは思います。

溜口:あとはスベることへの抵抗が薄まったかもしれないですね。昔よりスベっても動じなくなって、耐性がついたかなと。

塚本:平気でスベりますから(笑)

――決勝への意気込みをお願いします。

塚本:去年は「久々、やったー」みたいな気持ちでしたが、今年は胸張って出させていただきますねという気持ちがあるので、堂々とやれそうな気がします。

溜口:確かに。去年は早く返り咲きたいという、ずっとコントをやっている身で7年間ずっと決勝に行けてないという焦りがあったので、早くまた再評価されたいというがむしゃら感があったけど、去年『キングオブコント』に出させてもらって、うちらまだコントやっていいんだという自信になりました。