「太夫さん」に出演した駿河太郎(左)と藤山直美(C)松竹

写真拡大

京都・南座で3日、「錦秋喜劇特別公演」が初日を迎え、藤山直美らが地元・京都を舞台にした喜劇の名作「太夫(こったい)さん」に臨んだ。

終戦直後の京都の島原遊郭を舞台に、たくましくも美しく生きる姿を描いた名作喜劇「太夫さん」。直美がきみ子(喜美太夫)を演じ、三林京子が太夫らに待遇の改善要求を突きつけられる女将(おかみ)おえいにふんし、駿河太郎、田村亮らも盛り上げた。

この日、無事に幕を開け、藤山らが南座を通じてコメント。藤山は「京都の風情と人の心の温かさをたっぷりとお楽しみいただけたら幸いです」と、地元ゆかりの芝居上演への思いを吐露した。

三林は「ほんまにえぇ芝居です。はんなりとしっとりとしんみりと。この舞台に立てるのは役者冥利(みょうり)に尽きます」。

駿河は「初日を迎え、お客さまの笑いもあって、劇場はとても温かかったです。(藤山)直美さんの劇場の空気を変える力は本当にすごいなと感じました」。作品は上方王道の泣き笑いあり人情喜劇に通じる作品で「喜劇な部分も、人情もあり、日常のいろいろなことを忘れるひとときになるのではではないかと思います。ぜひ口コミを広げていただいて、どんどんお越しいただければうれしいです」と意気込む思いをのせた。

また、田村は「このたび、京都の島原を舞台にしたお芝居『太夫さん』で四苦八苦しつつ頑張っています。ぜひ、南座でお待ちしております」と呼びかけていた。

公演は同所で、27日まで。