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築50年以上の団地での生活を楽しんでいるインスタグラマーの「ゆく|築古賃貸ミニマリストの暮らし」さん。じつは団地暮らしを始めたばかりの頃はものが多く散らかった部屋だったというゆくさんがミニマリストになったのは、団地住まいがきっかけだったと言います。今回は、すっきり暮らしのコツについて伺いました。

※ 記事の初出は2023年10月。年齢など内容は執筆時の状況です。

築古団地ですっきり暮らし。ミニマリストがたどり着いた、ものの許容量

ゆくさんは、押し入れの使い方を模索する中で持たない暮らしへの興味がふくらみ、ミニマリストになったと言います。

●洋服は年間15着を着まわし

「これだけたくさんのものであふれている時代、ほんの少しの油断が『ものであふれかえった家での暮らし』につながりかねません。だからこそ、自分に合ったものを見極める力や、自分に必要なものを取捨選択する力を身につけているのは強いと思います。とはいえ“ものを減らす”ということは意外にも難しいことです」(ゆく|築古賃貸ミニマリストの暮らしさん/以下同)

そんなゆくさんの現在の私物の物量はかなり少なめ。服は年間15着、靴は3足を着まわしています。

かなり少ないモノの量に感じますが、不満や不便はなく、むしろ生活の質や暮らしの満足度は以前よりも増していると言います。

●持つのは必要な分だけ。バスタオルやソファは処分

「ソファはたいていの家にあるものですし、当然のようにわが家にも置いていたのですが、ただの洗濯物置き場と化していたので処分しました。バスタオルは洗濯後の乾きが悪く、生乾き臭が毎回ストレスになっていたので思いきって処分。乾きやすい小さなタオルを使っています」

ゆくさんが実践している“捨てるものと残しておくもの”の判断の仕方は、自分たちの生活スタイルに合っているかどうかということ。使いにくく、使用するたびにストレスが溜まるものは、手放すことを検討するといいます。

●処分するだけでなく、購入時の姿勢にも目を向けたい

ものを処分するだけでは、家の中の物量を減らすことはできません。増やさないようにするためには、購入時にも注意が必要です。

ゆくさんが実践しているのは、“買う前に本当に必要か熟考すること”と“買う前に手放すものを探すこと”の2つ。これだけで衝動買いが減り、ものが増え過ぎるのを防止できます。

「日用品などストック類に関しては、キッチンの棚や引き出しと押し入れに入る分だけを購入するようにしています」
減らすのが難しいと感じるものに関しては、数で管理するのではなく、少し大きめのスペースを用意しておいて、そこに収まる範囲で調整する方がいいそうです。

●無理に捨てようとしなくてOK。自分に不必要なものを見極めることが大事

「私の場合、ものを持ち過ぎないよう、不定期になにか手放す不要なものはないか確認するようにしています。定期的に確認することで、今の自分に必要なものを把握することができます」

普段から「捨てよう」「処分しよう」と思ってさえいれば、ものの量は自然と少なくなっていくといいますが、見直しのたびに無理して捨てようとがんばりすぎることはしないと言います。

「ものを捨てるのって簡単なようでいて意外と難しい。時間もかかるし判断するのも疲れます。迷ったときには無理に捨てるのではなく、保管期間を決めるなど、余裕やゆとりを残しておくのがおすすめです」

ミニマリストとはいえ、厳しいルールを設けてストイックにものを減らしているわけではないということ。「ものは減らさなきゃ」と思い詰めたり、「増えすぎたら、ちゃんと捨てなければいけない」と躍起になる必要はありません。自分なりの基準で、自分が生活しやすいようにものと向き合うのがよさそうです。