人生100年時代、だれもが元気なうちは「稼ぐ力」を持っておきたいもの。50代で起業したという、著述家の中道あんさんも、先細らない老後のために、稼ぐ力が大切だと説きます。とはいえ、どこかに勤める以外に稼ぐ方法はあるのでしょうか? 中道さんが考える仕事の可能性について紹介します。

まずは自分のできそうな仕事に目を向けてみる

私たちの多くは、給料でお金をもらう経験しかしていません。それは、自分が提供する商品・サービスの対価としてお金を受け取る経験がないということ。

稼ぎ方を変えるなら、時間をお金に換えることから、価値をお金に換えることへと脳をきり替えなくてはいけません。

ちなみに私の初めてのセミナー報酬は、単価6000円程度でした。今では安いと感じる値段ですが、当初は人が自分にお金を払ってくれるかどうかに疑心暗鬼で、自分が提供する価値を度外視してしまっていました。

自分のサービスはお金にならないかも…それは思い込み

パートや会社員生活を長く続けていると、すっかり「雇われ脳」がしみついてしまい「価値をお金に換える」というシンプルなことを難しく感じてしまうんですよね。あなたもこんな思い込みを持っていないでしょうか。

・すごい人にならなくてはいけない
・影響力がないと売れない
・たくさんの人に買ってもらわなければいけない
・みんなから認められるようなものでないといけない
・お金をいただくのだから100%満足させないといけない
・成功しないと意味がない

これらはありのままの自分を認められていない状態。完璧じゃないと売ってはいけない、お金をもらってはいけないという思い込みがあれば、稼ぐこと自体が苦行になってしまいます。そして、以下のような行動に陥ってしまいます。

・いつまでも無料サービスを提供する
・次から次へと課題が生まれ、一向に売るものが完成しない
・クレームを恐れて商品をリリースできない
・いきなり大きなことをしようとする
・もし売れなかったら恥ずかしい

とはいえ、しみついた考え方をきり替えるのはなかなか難しいことなので、まずは自分のできそうなことで「1万円稼げる人になる」と目標設定してみましょう。

まずは1万円稼げる人になろう

1万円くらいなら決して難しくないはずです。たとえば…

・メルカリで不要品を売ってみる
・すきま時間にポイントサイトでポイ活する
・スマホやカメラで撮影した写真を販売する
・イラストや絵を販売する
・ブログやホームページの記事を代筆する
・インスタグラムの投稿を代行する

などはどうでしょう? クライアントとして狙い目なのは手がたりていなさそうな小企業や個人。私も自分ひとりでなにもかもはできないので外部サービスを利用したり、ちょっと教えてもらったりすることがあります。

ちなみに私がこれまでに利用したサービスや依頼案件はこんな感じ。

・占いや自己診断 1件5000円〜1万円
・PC講座(画像リンクのはり方を教えてもらいました) 謝礼5000円
・アプリを用いた動画編集講座 謝礼5000円
・Zoomの使い方講座 謝礼5000円
・イメージ画像の撮影 1件3万円
・インスタグラムのデザイン画像制作 1件3000円
・動画編集 1件5万5000円
・愛犬用のスヌード制作 2000円×3枚

これらほとんどを知り合いに頼んだり、紹介してもらったりして解決しました。自分ができることで、困っているだれかを助けることができ、しかもそれで稼げるなんて、万々歳ですよね。

いきなり大きなことをして稼ごうとせずに、まずは、たったひとりのお客様を探しましょう。あるいは、スキルを売れるサイトに登録してみるのもいいかもしれません。たとえ1万円でも自分の力で稼いでみれば、いろいろな気づきを得ることができるし、自信にもなります。ゼロから1をつくること自体に、とても価値があるのです。