〈ボンボンわいせつ保育士・裁判〉「児童ポルノ動画と同じようなことをしたかった」「園を継ぐプレッシャーも感じていた」7人の園児にわいせつ行為をした鬼畜保育士の呆れた言い訳

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勤務先の都内の保育園で少なくとも7人の女児にわいせつ行為をしたとして計7回逮捕され、不同意性交罪などに問われた元保育士、長田凪巧被告(27)の第5回公判が9月24日、東京地裁(室橋秀紀裁判長)で行われた。被告人質問で、長田被告は検察側から犯行を次々と重ねた動機を問われ、呆れた言い訳を繰り返した。

【画像】「オレって幸せものだな~」と妻子との幸せそうな日常をSNSに投稿していた長田被告

被害者より自らの妻への財産分与を優先したのではないか?

長田被告は板橋区内の保育園での勤務を経て、2022年4月から自身の父親が運営する墨田区内の認可保育園で勤務。クラス担任は持たず、保育補助業務として園児の昼寝の見守りを担当していたが、これを悪用しておぞましい犯行を重ねていた。

昨年12月28日にわいせつ行為に及んで口止めしたCちゃんが、帰宅後に母親に相談したことから複数の園児に対する犯行が次々と露見。今年1月17日、警視庁が別の園児に対する不同意性交、児童ポルノ禁止法違反などの容疑で逮捕したのを皮切りに、計7回逮捕、複数の罪名で起訴された。6月6日の初公判では「すべて事実です」と犯行を全面的に認めていた。

9月24日の公判に出廷した長田被告は坊主頭でメガネをかけ、上下黒色のスウェット姿。終始うつむき加減でボソボソと搾り出すような声で、検察官の質問に淡々と答えた。犯行動機については「欲に負けた」とし、具体的にこう続けた。

「保存していた児童ポルノ動画と同じようなことをしてみたいという欲望に負けてしまいました」

児童への性的欲求を抑えられないのに保育士をしていることについては「率直に不適切であると思っていましたが、将来は園を(父親から)継ぐというプレッシャーも感じていました。その世代交代も近いと感じる中で、(児童への性欲を)誰にも相談できず病院にも行くことができず、どうしようもない状況でした」と吐き出した。

被害者に対しては「人間性そのものを傷つけてしまった。申し訳なく思います。今後、子どもに関わる仕事には一切つきません」と謝罪の意を述べた。

その一方で、被害者や保護者に対して弁済の意思を示していないことに検察官が触れ、「不動産の処分などを検討せず、自らの妻への財産分与を優先したのではないか」と問われると、次のように答えた。

 「(妻を優先したという)その感覚はありませんでした。(預貯金がないという指摘に)不動産を売るという発想がなく、いつ社会復帰できるかわからないので、お金を渡せばいいと思われたくもなかった。(自分の)親には『弁済費用は出せない』と言われた」

小児性愛については逮捕されるまで自覚はなかったとする一方で、児童ポルノ画像や動画の収集開始の時期を問われると「はっきりとは覚えていませんが、高校からだと思います」と返答した。

「1日でも家族や妻といたいと思ったからです」

園児が昨年末、被害を訴えた際のことについて、検察官に「あなたは頭を抱えて『覚えていない』と言ったそうですね。呼び出しはしたけど(性的暴行は)していない、その前に見たDVDの内容と間違えたのではないかと周囲には話していましたが、これは相手が小さいからごまかせると思ったのですか?」と問われると、涙声でこう言い訳をした。

「そう思ったわけではありません。Cの母が園に話している時点で、この後は捕まるし仕事を辞めて離婚もして、すべてを失うと思っていました。余裕は全くなかったし、余裕があるように見えていたかもしれないけど、それは申し訳ないと思っています」

犯行時の撮影データをその後に抹消するなど、逮捕を遅らせるような行動をとったことについては「1日でも家族や妻といたいと思ったからです」、自らの子どもが同じ性被害を受けたらという質問には「強い敵意と憎しみを感じると思う」と身勝手な主張を繰り返した。

次回は10月15日、論告求刑公判が行なわれる予定だ。

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取材・文/集英社オンラインニュース班