[Alexandros]

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[Alexandros]が9月22日(日)、相模女子大学グリーンホール(相模原市文化会館)でイベント『SINGLE 2 GIG & RADIO』を開催した。

このイベントはニューシングル「SINGLE 2」(9月18日発売)のリリースと、[Alexandros]の代表曲「ワタリドリ」が9月2日から小田急線相模大野駅の列車接近メロディに採用されたことを記念して行われたもの。[Alexandros]のライブに加え、FMヨコハマのレギュラープログラム『アレキとか!ドロスとか!』の公開生放送も行われるスペシャルな内容となった。

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まずは[Alexandros]のライブ。会場の照明が落とされると、UKのロックバンド・オアシスの「Rock'n'Roll Star」が大音量で響き渡る。1曲まるごとプレイし、おなじみ「Burger Queen」のSEとともに川上洋平(Vo&Gt)、磯部寛之(Ba&Cho)、白井眞輝(Gt)、リアド偉武(Dr)が登場。「Girl A」からライブをスタートさせた。続く「Waitress,Waitress!」の間奏で川上が「我が街、相模大野にようこそ! みなさんの声を直接聞きたいので、イヤモニ外してもいいでしょうか?! いくらでも騒いでいいからな!」と煽り、大歓声が巻き起こる。さらに今年5月リリースのシングル「SINGLE 1」収録曲「冷めちゃう」を披露。続く「todayyyyy」では、「我々[Alexandros]は“歌うな”なんて言いません。いくらでも声出してくれ!」(川上)という言葉に呼応し、シンガロングが発生。〈なんとなしに住んだ某所を〉を〈相模原を〉に替え、白井と肩を組んで歌う場面も印象的だった。

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相模大野は、川上、白井の地元。「ようこそ、相模大野へ! 本当に地元なんだけど、ここでライブをやるのは2回目。まだまだ歌わせるし、踊らせるし、騒がせます!」(川上)というMCに、客席からは凄まじい歓声が巻き起こった。
続く「Kick&Spin」では磯部がステージ下手の前方に移動。さらに白井がギターを弾きながら客席に降り、そのままステージ上手の前方でプレイ。〈笑われたなら笑え枷場良い〉という大合唱とともに、強烈な一体感を生み出してみせた。そしてニューシングル「Single 2」の収録曲「Boy Fearless」。グルーヴ感溢れるベース、パーカッシブなドラム、鋭利なギターフレーズ、アグレッシブなボーカルが絡み合うこの曲は、[Alexandros]の新たなライブアンセムになりそうだ。リアド偉武のドラムソロ、川上の歌からはじまった「Stimulator」の強靭でしなやかなサウンドも鮮烈だった。

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川上「相模大野の駅、使いました? 『ワタリドリ』(の列車接近メロディ)、聞きました? 白井くんも聞いたんだよね?」
白井「自分が親しんだ駅で、自分たちの音が流れてるのが感慨深くて。不思議な感じもありました」

というやり取りの後は、シングル「SINGLE 2」に収録された「真夜中」(drive ver.)。インディーズ時代の楽曲をリアレンジ、再録した楽曲だが、ドライブ感に貫かれたバンドサウンドによって観客は気持ちよさそうに身体を揺らしていた。

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代表曲「ワタリドリ」によってライブはクライマックスへと突入。オーディエンスも手拍子で参加し、サビのフレーズではこの日いちばん大きいシンガロングが生まれた。川上はこの曲でも“相模原”を歌詞のなかに織り交ぜ、地元への愛をアピール。さらにエンディングのギターソロを弾き終えた白井を川上がハグすると、客席から温かい拍手が送られた。

「相模原にはもう一つ、小田急線の駅があります。相模原駅です。相模大野駅は制しました。次は相模原を取りたいと思います!」(川上)というMCに導かれたのは、「閃光」。高揚感に満ちたサウンドと歌で、観客のテンションはピークへと達した。最後はシングル「SINGLE 2」収録「Backseat」。シンプルに研ぎ澄まされたビート、切なくも力強いメロディ、夏の情景と忘れられない〈愛しい人〉への想いを描いた歌詞が共鳴し、ライブはエンディングを迎えた。

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この後はFMヨコハマのレギュラープログラム『アレキとか!ドロスとか!』の公開生放送へ。MC役の白井が「いやあ、ライブを終わったばっかりですね。まさか地元のグリーンホールで、ライブの後に公開生放送やるとは思わなかった」と話していると川上、磯部、リアドが登場し、19時から放送がスタートした。
「我々、30分前にライブを終えたばかりなんですよ」(白井)「テンション迷子ですよ(笑)」(磯部)といったトークからはじまり、“#アレドロ”でXにポストを読みながら番組は進行。“ライブ後に相模大野駅の「ワタリドリ」の駅メロでシメられるのが最高です”といったコメントが寄せられ、メンバーも「ありがたい。相模大野に来てくれてるのがうれしいです」(川上)と感謝を伝えた。

さらに“メンバーのみなさん相模大野の思い出は?”という質問に対して、
川上「相模大野の中央公園で前のボーカルをクビにしたんですよ」
磯部「俺がバンドに入ってから約1年、デビューしたいならお前(川上)が歌えと言い続けたので」とバンド初期のエピソードを披露。さらに白井が「俺が入ったばっかりのとき、駅前の飲食店でミーティングしてて、ヒロ(磯部)の意見に“それはちょっと違うんじゃない?”って言ったら、めちゃくちゃ詰められたんですよ(笑)。その日はへこみすぎて、歩いて帰りました」と話し、会場から笑いが起きた。

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番組内で「Backseat」をオンエアした後、楽曲をライブで披露した手ごたえについて白井は「昨日(9月21日)のロッキン(ROCK IN JAPAN FES.)から数えて2回目のパフォーマンスだっただけど、すごく反応が良くて。やってて気持ちいいですね」とコメント。川上も「夏の終わりのリリースでちょうどよかった感じしない?」と手ごたえを感じているようだった。

そして話題は10月26日(土)、27日(日)に行われる野外主催フェス『THIS FES ’24 in Sagamihara』へ。
川上「相模原のどこかで打ち上げ場所を決めておきたいですね。たくさんアーティストが来てくれるじゃないですか」
磯部「会場にお越しのみなさん、“エフ横”をお聞きのみなさん、相模原市の打ち上げおすすめスポットを教えてください」
もともとは『THIS FES ’24 in Sagamihara』に向けて番組がスタートしたという『アレキとか!ドロスとか!』は10月以降の放送も決定。白井が単独でMCをとつめる番組になるということで、こちらもチェックしてほしい。

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生放送終了後に翌週分の収録を行い、記念撮影。ここでイベントは終了と思いきや、「どうする? もうちょっとやろうか」(川上)と再び[Alexandros]のライブへ。川上とリアドがオアシスの「Wonderwall」の一節をセッションし、磯部はスマホを片手に客席を一周。「引き続きイヤモニ外していいですか! やっぱりみんなの声が聞きたいです」(川上)という言葉から「Rock the World」を披露。冒頭から〈泣きたくなるほど なるほどに〉の大合唱が会場を包み込んだ。
川上がユニオンジャック柄のギターに持ち替えて披露されたのは「spy」。迷ったりうなだれることがあっても、悔いのない人生を歩んでいきたいという強い思いを込めた歌が広がる。ラストは「Forever Young」。心地よい疾走感に貫かれたサウンド、〈世界一の海の向こう/永遠を目指して行って〉というフレーズが響き、大きな感動へと結びついた。

川上がメンバーに声をかけ、「もう1曲やっていいですか!?」と予定になかった演奏。「何をやりましょうか?」(磯部)「イントロを聴けばわかると思います。最高の街に捧げます」(川上)と「city」を放つ。〈ここはどこですか/私は誰ですか〉で最後の大合唱が巻き起こった。「これからも相模大野をよろしくお願いします。This Fesでお会いしましょう」(川上)という言葉とともにイベント『SINGLE 2 GIG & RADIO』はエンディングを迎えた。


文=森朋之
撮影=河本悠貴