とちぎテレビ

50年以上前に日光市内を走っていた路面電車の内部が9日、1日限定で1年ぶりに一般公開されました。

9日に一日限定で電車の内部が公開されたのは、東武日光駅前の広場に展示されている「東武100形電車」です。初めて公開された去年に続き2回目です。

この車両は、1953年から1968年にかけて日光市内を走っていた路面電車で、10両のうちの1両を当時の姿に復元したものです。国鉄日光駅といろは坂の「馬返」までの10.6キロを走っていましたが、旅客や貨物の数が大幅に減ったことで日光軌道線は1968年に幕を閉じました。

廃線後は岡山県内を走っていましたが、現役を引退するにあたって日光市の観光施設が譲りうけ「多くの人に見てほしい」と2019年に市に無償で譲渡されました。

外装は再塗装していますが内部のつり革や木造の床などはほぼ当時のままだということです。

(主催した日光市日光行政センター 森田学所長)

「内装に木材を使っているところがひとつのポイント。窓枠などに木材を使っている車両はいまはほとんど走っていないと思う。レトロな内部を見ていただき、文化的・観光的価値を感じていただきたい」

日光市はこの日あいにくの雨でしたが、多くの人たちが訪れ当時に思いを馳せていました。