とちぎテレビ

東京電力福島第1原子力発電所の事故で発生した「放射性物質を含む指定廃棄物」の最終処分場の詳細調査の候補地に、環境省が塩谷町の国有林を選定してから30日で丸10年です。

塩谷町の町長選挙は現職と新人の合わせて3人が立候補し、三つどもえの選挙戦に突入しました。

任期満了に伴う塩谷町長選挙に立候補したのは、いずれも無所属で、新人で前の町議会議員の鈴木恵美候補(62)と4回目の当選を目指す現職の見形和久候補(71)、さらに会社役員で新人の増渕岩男候補(75)の3人です。

鈴木候補の出陣式にはさくら市・塩谷郡選挙区選出の佐藤晴彦県議会議員や、近隣の市議や町議、それに関係者などおよそ200人が集まりました。

鈴木候補は看護師としてキャリアを積んだのち、2度目の挑戦となった3年前の町議会議員選挙でトップ当選を果たしました。

今回7つの政策を柱に掲げ、子育て支援では保育園ナースの導入や学校給食費の無償化、経済の分野では産業団地の整備などを目指しています。また、現在、町が整備を目指す「総合福祉センター」の計画を見直すなど、「物から人への投資」を進めるとしています。

見形候補の出陣式には近隣の町の町長3人やさくら市・塩谷郡選挙区選出の小菅哲男県議会議員など、およそ280人が集まりました。

見形候補は、東京農業大学卒業後、町の職員を31年間勤め、2012年の町長選挙で初当選しました。

今回の選挙では、町議会議員4人が支援に就き、去年、完成した新庁舎の整備など3期12年の実績をアピールしています。公約には最重要課題に人口減少と移住定住対策をあげ前の役場の跡地に子育てや移住定住者の支援住宅の整備などを掲げています。

町内でバス会社を経営する増渕候補は、支援者を集めての出陣式は行わず、とちぎテレビの取材に立候補した理由を述べました。

指定廃棄物の最終処分場の問題など現職の町長の公約が守られていないとし、1週間ほど前に立候補を決意したということです。公約には、第一子から18歳まで1人1カ月1万円を助成することや学校給食とスクールバスの無料化などを掲げています。

塩谷町の町長選挙は8月4日に投開票が行われます。