とちぎテレビ

50年以上にわたって生産量日本一を誇り「王国」を自負する栃木のイチゴ。関係者が集まり、戦略に掲げた計画の実施状況や今後の課題を話し合う会議が開かれました。

「いちご王国・栃木」戦略会議はデジタル技術の進歩や担い手の減少、とちあいかのブランド化など、イチゴの生産者を取り巻く環境が変化する中、2022年に新たな戦略目標が掲げられました。2031年までの10年間を期間として「担い手」「生産」「ブランド」のそれぞれの戦略に数値目標を設け、未来に向けて挑戦する内容です。

会議の冒頭、県農政部の熊田欽丈部長は「とちあいかの生産拡大を核としてオール栃木で挑戦していく」と挨拶しました。県によりますと、イチゴの新規就農者の数はこの3年間はいずれも「70人以上」で、年75人の目標を9割クリアしています。一方、販売金額が1億円を超える生産者(1億円プレーヤー)の数は50戸の目標に対して10戸(達成率20%)、産出額は370億円の目標に対して実績では7割ほどにあたる277億円となっています。

また主力の3品種についてですが、これまで最も多く生産・販売されてきたのは「とちおとめ」でしたが、2024年産では初めて新しい品種の「とちあいか」が逆転しました。(※販売実績:とちおとめ37%、とちあいか55%)会議では引き続き、栽培技術や認知度の向上に努め、「とちあいか」の割合を8割に増やす方針が確認されました。その他の品種の「とちおとめ」は5%程度、「スカイベリー」は10%程度を目指します。

会議ではその他、重点取組として高齢化に伴う生産者の確保やデジタル化やブランド化に努める方針が報告されたということです。