本格鮨を堪能し、〆のラーメンに驚く!港区らしい遊び心ある一軒とは?
握りとつまみを交互に出す¥19,800のコースが破格!と話題になり、たちまち人気店となった『鮨 浩也』。
“鮨や和食といった枠組みにとらわれずに、もっと1品1品を料理として楽しんでもらいたい”という店主の思いから、新しく誕生したのが『浩也 東京前』。
正統派も個性派もたっぷり楽しめる、港区の“本格イノベーティブ鮨”だ!
“鮨屋は辞めた”本橋氏が描く、鮨職人の展望がここにある
欅、栃、モンキーポッド、楠、朴と複数の木材を継いだオーダーメイドのカウンター。「フュージョン」という店のコンセプトを、異なる素材を融合させることで表現している
2020年に浜松町にオープンして以来、高い人気を誇る『鮨 浩也』。大将の本橋拓也さんは店を後進にまかせて、このたび新たな挑戦に打って出た。
18歳で老舗の鮨店での修業に入り、2020年に29歳で『鮨 浩也』を開いた本橋さん
鮨職人としてキャリアを積む中で「鮨や日本料理の世界で“これが正解”とされる調理法」だけにとらわれず、食材の魅力をもっと自由に引き出したいという思いが募るように。
そこで、今回の新店では「和食としてのくくりの“鮨屋”を辞める」という決意で、和・洋・中などのさまざまな技法や食材を駆使した一品料理をコースに盛り込む。
ジャンルを超越し、一堂に会する美味に胸が躍る
テーマはずばり“イノベーティブ・フュージョン”。
カウンターから発せられる調理中の音や匂いといったライブ感は、既存の鮨店では味わえなかったもの。
蛤だし、牛乳と発酵バターを合わせてピューレ状にした百合根を揚げたホワイトアスパラガスにかけ、その上にウニ、そしてトリュフをたっぷりとかけた一品。
食材それぞれが持つ旨みを塩のみで引き出す。
コース¥19,800と破格な本店では握らなかった「トロ」を、こちらでは解禁。
この日のマグロは勝浦で揚がった134kg。酢飯には、京都の赤酢と黒酢をブレンド。
とらふぐの白子を使った濃厚な「麻婆白子」に本店で大人気だった「のどぐろ丼」をフュージョンさせる。
麻婆ソースと一緒に食べるのがオススメ。
コースの締めくくりは、お椀代わりの「ラーメン」。鴨だしをベースに自家製の焦がしネギ油が香るスープが細麺に絡む。
料理はすべてコース(¥27,500)の一例。
店は第一京浜の大通り沿い、『立ち喰い鮨 浩也』の隣にある。が、シンプルな黒い扉と表札のみの謎めいた外観は隠れ家の様相だ
江戸時代に生まれ発展してきた鮨を、令和の東京でさらに進化させる試みに期待したい。
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