【ラジオNIKKEI賞/データ攻略】サトノシュトラーセとウインマクシマムの「買い or 消し」 青葉賞組で“断然狙える”馬は

写真拡大

今週は福島競馬場でラジオNIKKEI賞(芝1800m)が行われる。3歳馬同士のハンデ戦という特殊条件ゆえ、波乱決着も珍しくない一戦だ。
ここでは、過去10年からウインマクシマムとサトノシュトラーセにフォーカスしたデータを取り上げる。

ウインマクシマムに“7年連続馬券内”データ

前走青葉賞は5着とダービー出走権は届かず。飛躍の秋に向けて夏競馬への参戦をはたすのがウインマクシマムだ。ウイン×松岡正海騎手のコンビで思い出すのはウインブライト、ウインマーレライといった福島巧者。ここも人気の一角が予想されるが、データ面での後押しも十分だ。
・左回り&右回りの1800m以上勝利→7年連続馬券内
このなかには11番人気2着ワールドリバイバル、8番人気2着ショウナンマグマなど人気薄激走馬も多数。左回り&右回りの1800m以上の勝利実績はラジオNIKKEI賞好走の“必須アイテム”という捉え方ができる。
ウインマクシマムについて補足すると、姉ウインピクシスは福島芝1800mで【2.0.1.1】。母コスモアクセスも夏競馬で3勝と、いかにも本レース向きの性質を持ち合わせた1頭だ。この馬が馬券外に敗れた2戦がいずれも馬番フタ桁番だった点から、馬番ひと桁番替わりは歓迎材料。前述のデータ+血統面を加味したとき、重賞Vの未来図を描くことは決して無理筋ではない。

■サトノシュトラーセにのしかかる【0.0.1.6】

ウインマクシマムとは対照的に“0%データ”に該当してしまったのがサトノシュトラーセだ。京都2歳Sはダノンデサイル、シンエンペラーといったのちのダービー馬券内馬と接戦。ローカルGIIIのメンバーにおいてダントツと言って差し支えない実績の持ち主だが、連対圏突入に「NO」を突き付けるデータとは?
・父ハーツクライ系【0.0.1.6】
連対馬ゼロの“0%データ”に抵触。このなかにはヒシイグアスやサトノクロニクル、コレペティトールといったのちの重賞ウイナーも含まれている。父ハーツクライ系×ラジオNIKKEI賞の相性は最悪と言わざるを得ない。
サトノシュトラーセについて補足すると、使われるたびに道中通過順が下がっているのも気がかり。開幕週の福島芝でテンのダッシュ力に欠ける点は致命的と言えるし、馬券内すべてが2000mとベスト距離との比較で200m短い印象は否めない。適性の差が浮き彫りになる今回は凡走の可能性も想定すべきだ。

著者プロフィール

田原基成(たはらもとなり)●競馬評論家
競馬予想の魅力を世に発信し続ける「競馬ストーリーテラー」。予想に対して謎ときに近い魅力を感じており、ローテーション・血統の分野にて競馬本を執筆。現在はUMAJIN内「競馬サロン」にてコラム【競馬評論家・田原基成のいま身につけるべき予想の視点】 執筆中。『SPREAD』ではデータ分析から読み取れる背景を紐解き、「データの裏側にある競馬の本質」を伝えていく。