by Tatsuo Yamashita

Appleは2005年からMacに搭載するCPUをPowerPCからIntelのx86系CPUに切り替えると発表し、Intel製CPUを搭載したMac、通称「Intel Mac」がリリースされました。しかし、2020年にAppleが自社設計のAppleシリコンに切り替えると発表し、Intel Macが新たに開発・販売されることはなくなりました。このIntel Macが受けるサポート期間について、IT系ニュースサイトのArs Technicaが調査しています。

MacBook Air gets hosed, other models hold steady in macOS 15 as Intel support fades | Ars Technica

https://arstechnica.com/gadgets/2024/06/the-case-for-and-against-macos-15-sequoia-being-the-final-release-for-intel-macs/

Ars Technicaの調査によると、これまでのMacがmacOSのアップデートサポートを受ける期間は平均で約6.6年。そこからさらに2年間のセキュリティアップデートを受けているとのこと。Macは1〜2年で新しいモデルが登場するので、販売終了からアップデートサポートが終了するまでは平均で約5.5年です。

最もアップデートサポートが長かったのは2007年モデルのMacBook Pro・2007年モデルのiMac・2020年モデルのMac Proで、OSアップデートのサポート期間は約9年間。セキュリティアップデートを加えると11年間だったそうです。



by Toshiyuki IMAI

Intel Macに限定すると、OSアップデートサポートは平均で約7年間で、セキュリティアップデートはさらに2年間受けているそうですが、2016年以降にリリースされたIntel Macはこの平均値をすべて下回ったとのこと。

ただし、PowerPCからIntelプロセッサへの移行期と比較すると、まだ手厚いサポートを受けているとArs Technicaは述べています。

2024年6月に開催されたAppleの開発者向け年次会議「WWDC24」の基調講演では、macOSのバージョン15となる「macOS Sequoia」が発表されました。

「macOS Sequoia」が発表、MacでiPhone画面のミラーリングなど高度な連携機能で魔法のような体験が可能に - GIGAZINE



Appleの公式ページによると、macOS Sequoiaをサポートするデバイスは以下の通り。2018年以降のMacBook Proと2019年以降のMacで、Mac miniは2018年以降のモデルであれば、Intel搭載モデルもサポート対象に含まれます。



ただし、macOS Sequoiaに追加された新要素の中でも特に大きな「Apple Intelligence」については、ハードウェア要件がAppleシリコンのMシリーズとなっているため、Intel Macでは機能が制限される可能性があります。

一方、Ars Technicaは、Intel Macで最も売れ筋のモデルだった2018年モデルのMacBook AirはmacOS Sequoiaのサポート対象から外れることになったと指摘しています。この2018年と2019年のMacBook Airは、2008年以降にリリースされたMacの中でアップデートサポート期間が最も短いそうです。



by HS You

Ars Technicaは「Appleシリコンへの移行後、ユーザーにとってIntel Macの処遇は不確実なままであり、AppleがmacOSのサポート対象からIntel Macをいつ完全に削除する予定なのかは不明です。統計的には、一部のIntel Macがもう1回のアップデートを受ける可能性もありますが、Sequoiaが最後のアップデートになる可能性もあります」と述べています。