マダニ

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葦北郡の74歳の男性が、マダニが媒介する感染症で亡くなりました。マダニ感染症による死者は今年初めてです。

熊本県によりますと、亡くなったのは葦北郡の74歳の男性です。男性は5月20日頃から倦怠感などの症状があり、23日に水俣保健所管内の医療機関を受診。検査で異常がなかったため帰宅しました。

その後、発熱するなどしたため、24日に再び医療機関を訪れたところ、マダニが媒介する感染症と疑われ、熊本市内の医療機関に救急搬送され入院しました。そして、マダニにかまれることで感染するといわれる「SFTS」重症熱性血小板減少症候群への感染が確認され、6月1日に死亡しました。

SFTSに感染し亡くなった人は、今年初めてです。男性は、日頃から農作業や自宅周辺の草刈りなどをしていたということです。

森林や草地などに生息し、春から秋にかけて活動するマダニ。屋外での活動への不安の声が聞かれました。

■上田尻牧野組合(産山村) 井慎治郎組合長(60)
「今もいますもんね。天気がいい日は葉先に出てきて待っている。野草の間を通っていくと、ズボンについたり牛についたり。今から気をつけていかないと。症状が出ると聞いたことあるから」

熊本県内では2006年以降、マダニが感染源の疾患が510件確認され、14人が死亡しているということです。

【スタジオ】
(平井友莉キャスター)
熊本市は、西区在住の50代の男性が5日、SFTSとは別の、マダニ由来の感染症「日本紅斑熱」と診断されたと発表しました。男性は6月1日に40度の発熱のほか、発疹、全身のだるさなどの症状が出て、現在も発熱が続き入院中ということです。

(緒方太郎キャスター)
SFTSと日本紅斑熱、いずれもダニにかまれないことが重要です。
熊本県は、森林や畑などに行く際には長袖・長ズボンを着用するなど肌の露出を少なくすることや、マダニにかまれた後に発熱などの症状があった場合には医療機関を受診することなどを呼びかけています。