岡田阪神 4番と抑え不在の緊急事態に決断迫られるサトテルの「再コンバート案」

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佐藤の合流には守備向上も条件としてあげられている(C)KentaHARADA/CoCoKARAnext

 昨年の日本一チーム、阪神が苦しんでいる。

 阪神は6月4日の楽天戦(甲子園)に延長戦の末、1−3の逆転負け。

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 主砲の大山悠輔を外し、「7番・一塁」に渡辺諒を組み入れた打線も機能せず。9回までわずか1点では厳しい。

 投手陣も粘投していたが、延長に突入した10回、ハビー・ゲラが二死二塁から茂木、小郷の連打で2点を失った。1−3とリードを許した10回裏に得点を奪うことはできず、これで7カード連続で初戦を落とし、交流戦もここまで1勝と波に乗れない戦いが続く。

 試合後、岡田彰布監督は打率1割台と不振にあえぐ大山、同じく登板3試合連続失点と不安定さも目立つゲラの二軍降格を明言、昨年の日本一チームの解体が止まらない非常事態となっている。

 チームの危機に合流が待たれているのは、主軸の佐藤輝明にある。5月中旬に打撃、守備不振などで降格となった後はファームでは現在打率「.316」、連続試合安打を6に伸ばすなど、”別格”とあって、ファンの間からも待望論が出ている。

 一方、佐藤の合流に関しては指揮官も慎重な姿勢を崩さない。降格の理由となった守備難がファームでも改善されず、6失策とハイペースでエラーを記録していることなどをあげているが、1軍の打線は深刻な状態に陥っている。

 主力の打率がいずれも2割台、現在4番を務める近本はチームトップの打率「.284」だが、本来はアベレージバッターと長打を期待できる選手が少なく、何といってもこの停滞したムードを変えられる豪快な打撃が待たれている。

 昇格のネックとなっている三塁守備に関しても佐藤は当初は外野を守っていたとあって、まずはチームを機能させるためにも、柔軟な起用が求められそうだ。

 昨年全試合で4番を務めた大山不在の緊急事態に、岡田監督がいかにチームを動かしていくのか。選手たちの奮起含め、今後の戦いも注目を集める。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]