猫の飼い主なら、愛猫にはできるだけ長生きしてほしいと願うものです。約8000匹の飼い猫を調べた研究により、最も寿命が長い猫と、最も短命な猫の品種、さらに性別や去勢の有無による寿命の差が判明しました。

Life tables of annual life expectancy and risk factors for mortality in cats in the UK - Kendy Tzu-yun Teng, Dave C Brodbelt, David B Church, Dan G O’Neill, 2024

https://journals.sagepub.com/doi/full/10.1177/1098612X241234556

New research from the RVC predicts the future life expectancy for companion cats - News - VetCompass - Royal Veterinary College, RVC

https://www.rvc.ac.uk/vetcompass/news/new-research-from-the-rvc-predicts-the-future-life-expectancy-for-companion-cats

Massive study of 8,000 cats reveals which breeds live longest | Live Science

https://www.livescience.com/animals/cats/massive-study-of-8000-cats-reveals-which-breeds-live-longest

イギリスの王立獣医学校と、台湾の国立中興大学の研究チームは、飼い猫の医療を専門とする査読付き獣医学雑誌・Journal of Feline Medicine and Surgeryに掲載した今回の論文で、ペットの動物福祉向上を目指したプログラム「VetCompass」に登録されたイギリスの飼い猫データを分析しました。分析対象となったのは、VetCompassにより獣医師のケアを受けた猫のうち、2019年1月から2021年3月までに死んだ7936匹の猫です。



多くの場合、品種ごとの寿命の調査には平均寿命が用いられますが、研究チームはより正確に寿命を把握するために、「生命表」を作成しました。これは、特定の年齢に達する前に死亡した猫のデータを除外して、任意の年齢における猫の平均余命、つまりその年齢からあとどれくらい生きるのかを推定するというものです。

分析の対象となった12品種全体では、0歳からの平均余命は11.74歳でした。また、品種ごとに見ると、0歳からの平均寿命が最も長かったのはバーミーズの14.42歳で、バーマンの14.39歳、交雑種の11.9歳、シャムの11.7歳がこれに続きました。

一方、寿命が最も短いのは毛のない猫のスフィンクスで、6.68歳でした。スフィンクスは品種に起因する疾患がいくつか報告されており、4歳以上のスフィンクスの約65%が何らかの心臓病を患っているとのデータがあります。他にも、筋肉が衰える先天性ミオパチーや眼病などの素因も報告されています。



そのほか、生後9カ月以降に死亡した猫では性別、去勢手術の有無、雑種かどうか、体重の偏りが寿命の長さと有意に関係していました。具体的には、メスはオスより寿命が1.2年長く、去勢した猫は猫全体に比べて1.07年長生きで、交配種の猫は純血種の猫より1.27年長く生きました。

また、太りすぎと痩せすぎはいずれも短命につながり、各品種と性別ごとの体重の中央値から100g増減するごとに、寿命は0.02年、だいたい1週間ほど減ったとのことです。

この研究結果がソーシャルメディアで共有されるやいなや、研究チームの元には反響が殺到したとのこと。国立中興大学獣医学部のKendy Tzu-yun Teng氏は、「多くの人が『残された時間があまりにも短い。もっと猫と接して、今ある時間を大切にしなくちゃ』と言っていました。こうした感想を持ってもらえることは、飼い主が猫との時間や絆、関係を大切する助けになることでしょう」と話しました。