米国発の大手ファストフードチェーン、ウェンディーズがAI搭載型のチャットボットの試験導入を始めたのが、2023年6月。それから半年以上が経ち、いよいよ本格導入を始めることが発表されました。

↑イラッシャイマセ

 

これまで試験導入されていたのは、オハイオ州コロンバスにあるウェンディーズの店舗。ドライブスルーで、客と会話して注文を受ける際に、AI搭載型のチャットボット「ウェンディーズ・フレッシュAI」が使われてきました。

 

このチャットボットは、Google Cloudと協力して開発されたもの。メニューのカスタマイズが可能で、注文の組み合わせが膨大な数になるという同店でも対応できるように設計されました。

 

ウェンディーズはチャットボットを導入するメリットを2つ挙げています。1つ目は顧客対応のスピード。チャットボットの試験導入を行った店は、注文を受ける時間が同じエリアの平均値より22秒も早くなったそうです。

 

2つ目が、正しい注文を受けてPOSシステムに送信される精度。注文内容が聞き取りづらくて誤った注文を取ることも考えられますが、ときには人間のスタッフが会話にヘルプで入り、フォローすることもあるそうです。

 

そんなことをベンチマークとして考えると、今回のチャットボットの試験導入の成功率は99%だったとウェンディーズは発表。2024年前半には米国内の複数の店舗に随時導入が進められるそうです。

 

ウェンディーズは、マクドナルドやバーガーキングなどよりも早く、米国で初めて生まれたファストフードチェーン。どのチェーン店でも同様にAIの利用が進められていますが、本格導入を行い、顧客対応向上や受注の効率化につなげられる店がどこになるのか、注目が集まっています。

 

【主な参考記事】

The Mirror. Wendy’s to roll out AI chatbots at more drive-thrus after successful trial. January 22 2024