山本由伸、大谷翔平から「悔いのない決断を」 断った他球団へ感謝も…一問一答
大谷のWBC名言を引用「本当の意味で憧れるのを辞めなければなりません」
ドジャースと12年契約を結んだ山本由伸投手は27日(日本時間28日)、ドジャースタジアムで入団記者会見に臨んだ。総額3億2500万ドル(約461億円)は投手としてのメジャー史上最高額で、期間も投手では最長になる。背番号は「18」。約30分の会見では決断に至った理由などを語り尽くした。
――自己紹介から。
「こんにちは。私はヨシノブ・ヤマモトです。ロサンゼルス・ドジャースの一員です。非常に興奮しています。この歴史的なチームの一員になれたことに興奮しています。これがどれだけ自分の中で意味のあることなのか、ロサンゼルスが自分のホームだと言えることが、どれだけ意味のあることなのか、は言葉に言い尽くせません」
「たくさんの方々のおかげで、今、僕はここにいることができています。何度も日本に来ていただき、このように高く評価していただき、メジャーリーグでプレーする機会を下さったドジャースの関係者の皆さま、感謝いたします。そして、今回のメジャーリーグ移籍に際し、たくさんのチームが興味を持っていただき、熱心に誘っていただきました。本当に選手冥利に尽きる1か月でした。どのチームにもそれぞれ素晴らしい魅力があり、最後の最後まで悩み抜いた結果、お断りせざるを得なかったチームの皆様に関しましても、貴重な時間を僕にさいていただき、本当に感謝を申し上げます」
「さらに、メジャー移籍にあたり、僕の希望を最大限にかなえるご尽力をいただきました代理人のジョエル・ウルフさんをはじめ、ワッサーマンの皆さま、僕の野球人生に関わっていただいたすべての関係者の皆さま、そしていつも変わらず見守ってくれている家族の皆様に、この場をお借りして感謝の気持ちを伝えたいと思います。本当にありがとうございました」
「今日からはドジャースの一員としてワールドチャンピオンになるために、もっと野球がうまくなれるよう、新しい毎日を過ごしていけるよう、ロサンゼルスのファンの皆さまにお約束します。今日からは本当の意味で憧れるのをやめなければなりません。自分自身が憧れてもらえるような選手になれるよう頑張ります」
――この1か月を振り返って。メジャーでのプレーはどれだけ楽しみか。
「自分の中で本当に勝ちたいという気持ちと、また勝ち続けたいというところを自分の中で優先順位に置いていました。そこに一番近いのはドジャースじゃないかなと感じたので決断しました」
――大谷が10年契約を97%後払いに。山本の獲得が可能になった。
「やっぱりフロントの皆さまとお話をしても、やはり勝つことへの強い気持ちを感じましたし、やはり選手の皆さんも同じ気持ちでいるんだなというのはすごく感じました」
大谷からの助言「悔いのない決断をしてね」「何でも聞いてね」
――ドジャースの印象は。
「選手にお会いさせていただいて、ゆっくり話す機会をいただいたのも、チームの雰囲気を感じることができて、すごく良かったです。何よりフロントの皆様が、すごい人としても信頼できるなと感じましたし、この先の何年かの野球人生を任せられるなと感じました」
――ドジャースでは、かつてたくさんの日本選手がプレーした。決断に影響はあったか。
「それが理由で決断したわけではありませんが、僕が19歳の時もここでプレーオフを観戦して、前田健太さんが実際に登板しているのを見ましたし、その時からメジャーへの思いはすごく強くなったと思います」
――日本では中6日で回っていた。メジャー、米国でのアジャストについて。
「やっぱり全てが変わりますし、生活する国が変わるのは大きなことだと思うので。食生活だったり、中4日に対応するトレーニングだったり、いろいろと試行錯誤はして来ましたけど、これからまたスタートするということでチームの皆さまと相談しながら、いろいろと試しながら最善を尽くしたいと思います」
――大谷がドジャースへ移籍した。決断の要因になったか。
「大谷さんが仮に他のチームを選んだとしても、僕はドジャースを選んでいたかなと思いますけど。やっぱり大谷さんは日本人選手としてだけではなく、メジャーリーグの中でもトップ選手だと思っているので。大谷さんがドジャースを選んだというのは、すごく決断の1つの理由になりました」
――ドジャースファンだと聞いていた。
「いや、ドジャースファンだったわけではないです。好きな球団ですけど、そういうドジャースファンだから決断したというのではなく全く。そういうわけではないです」
――大谷から勧誘されたと報道されている。どんな言葉をかけられたか。
「ミーティングというか球場でお会いした時は『悔いのない決断をしてね』と。また、その中で『分からないことがあったら何でも聞いてね』と言っていただきました」(Full-Count編集部)